テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は29日、スザンヌ・ランラン・コートで地元パリの観客が大声援を送った。地元の期待を一身に受けた第13シードの
G・モンフィス(フランス)が大興奮の試合を演じた。男子シングルス3回戦で第21シードの
P・クエバス(ウルグアイ)に4-6, 7-6 (7-1), 3-6, 6-4, 6-3の大接戦の末に勝利。試合時間は3時間23分だった。
28歳のモンフィスはアクロバティックなプレー、手が届かなそうなボールを最後まで追いかけるフットワーク、200キロを超えるビッグサービス、強烈なフォアハンドが持ち味。加えてメンタル面が乱れやすい一面もあり、魅力的な選手である。
この日、モンフィスは第1・3セットをクエバスにとられ、第4セットもリードされ苦しい状況に追い込まれる。窮地のモンフィスを救ったのが、観客からの大声援。後押しされたモンフィスは徐々に試合の主導権を握り始めて第4セットをとり、ファイナルセットへもつれ込んだ。
ファイナルセットに入ると、強烈なフォアハンドと美しいフォームのバックハンドを放つクエバスの勢いが衰え始める。そして、ギアを一段上げたモンフィスが、最後フォアハンドの逆クロスを決めて、激闘に終止符を打った。
勝利の瞬間はラケットを手から離し、陣営へ向かって叫び続けた。
モンフィスは2回戦もフルセットの戦いを強いられていたため、今回の勝利で2試合連続のフルセットマッチを制したこととなった。
4回戦では第2シードの
R・フェデラー(スイス)と対戦する。フェデラーとは今年のモンテカルロ・マスターズで顔を合わせており、その時はモンフィスが勝利。さらに今回は地元というアドバンテージもある。
2008年の全仏オープンではベスト4へ進出しているモンフィス。その時は準決勝でフェデラーに敗れた。
一方、モンフィス敗れた29歳のクエバスは、昨年7月のクレー2大会連続で優勝を飾ってから好調で、今年に入ってからもサンパウロ大会でタイトルを獲得した。その後の世界ランキングで自己最高の21位を記録。4月のイスタンブール大会では決勝でフェデラーに敗れ準優勝に終わった。
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