男子テニスツアーのマスターズ大会であるBNLイタリア国際男子(イタリア/ローマ、レッドクレー、賞金総額3,830,295ユーロ/優勝賞金628,100ユーロ)は15日に行われるシングルス準々決勝で、第5シードの
錦織圭(日本)と世界ランク1位で第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が激突する。
両者は過去に5度対戦しており、今回が6度目の対戦。対戦成績は2勝3敗と錦織が負け越している。
初対戦は2010年全仏オープン2回戦で、その時は錦織がジョコビッチにストレートで敗れているが、2011年10月に行われたスイス・インドア準決勝では錦織が逆転勝利を収めた。しかし、この時のジョコビッチは右肩に異常があり万全ではなかった。
その後は昨年のマイアミ・オープン準決勝で対戦する予定だったが、錦織が試合前に棄権を申し入れており、スイス・インドア以来の対戦となった昨年の全米オープンでは、錦織が圧倒して王者ジョコビッチから2勝目をあげていた。
《錦織「もう最高のプレーでした」》4度目の対戦となったBNPパリバ・マスターズでは、錦織がジョコビッチに全米オープンのリベンジを許し、直近の対戦となったバークレイズATPワールドツアー・ファイナルズ準決勝では、錦織がフルセットの末に敗れてジョコビッチに2連敗となった。
《最終戦の対戦記事はこちら》今季のクレーシーズンで錦織は、バルセロナ・オープン・バンコ・サバデルで2連覇を達成し、その後行われたムチュア・マドリッド・オープン男子では準決勝まで勝ち進むも、好調の
A・マレー(英国)に敗れて決勝進出を逃した。
ムチュア・マドリッド・オープン男子直後の今大会は連戦の疲れが見え、初戦となった2回戦では、
J・ヴェセリ(チェコ共和国)に大苦戦するもなんとか勝利。3回戦では
V・トロイキ(セルビア)と対戦し、5度目のマッチポイントを制して錦織がベスト8進出となった。
錦織は試合後、「昨日(ヴェセリ戦)よりプレーの内容は良かった」と2回戦に比べて徐々に調子が良くなっていることをコメントした。
《錦織「しっかり勝てて良かった」》一方、錦織と対戦する王者ジョコビッチは、1月の全豪オープンで優勝を飾ると、その後BNPパリバ・オープン男子、マイアミ・オープン男子、モンテカルロ・ロレックス・マスターズとマスターズで3大会連続優勝を果たすなど、圧倒的な強さを物語っている。
先週行われたムチュア・マドリッド・オープン男子は、今大会とクレーシーズンを締めくくる全仏オープンに向けて調整するため欠場している。
今年の全仏オープンで念願の生涯グランドスラム達成(全豪・全仏・全英・全米の四大大会全てで優勝)を狙うジョコビッチは、未だタイトルの無い全仏オープンで優勝を果たすべく、その前哨戦の1つである今大会で2連覇して勢いをつけたいところ。
しかし、今大会は初戦となった2回戦で
N・アルマグロ(スペイン)をフルセットで下し、3回戦では
T・ベルッチ(ブラジル)に先行されるも逆転勝利と、2戦とも勝敗はファイナルセットにもつれている。
今回錦織とジョコビッチがクレーで対戦するのは、初対戦となった2010年の全仏オープン以来。クレーではまだ1敗しかしていない錦織と、今シーズンで圧倒的な強さで絶好調を維持している王者ジョコビッチの一戦は、これから始まる全仏オープンへ向けて大一番となる。
両者の試合は、日本時間5月15日夜23時(現地時間5月15日16時)以降に開始する予定で、セントラルコートの第3試合に組まれている。
【錦織圭 vs ノヴァーク・ジョコビッチ 過去の対戦成績】
<2014年>
・ツアー・ファイナルズ準決勝 錦織圭 1-6, 6-3, 0-6 N・ジョコビッチ
<2014年>
・BNPパリバ・マスターズ準決勝 錦織圭 2-6, 3-6 N・ジョコビッチ
<2014年>
・全米オープン準決勝 錦織圭 6-4, 1-6, 7-6 (7-4), 6-3 N・ジョコビッチ
<2011年>
・スイス・インドア準決勝 錦織圭 2-6, 7-6 (7-4), 6-0 N・ジョコビッチ
<2010年>
・全仏オープン2回戦 錦織圭 1-6, 4-6, 4-6 N・ジョコビッチ
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