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最終戦 錦織ら3選手に期待

シーズンのフィナーレとして開催される男子ツアー最終戦のバークレイズATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ ロンドン、賞金総額650万ドル/ 優勝賞金総額192万ドル)には、今年は3人の若手が初めてエントリーしている。

今季獲得ポイントの上位8選手しか出場できない最終戦に、今回の最年少である23歳でエントリーしているM・ラオニチ(カナダ)は、ウィンブルドンの時には記者達に彼の名前を正しくどう発音するか伝えるほど名前は知れ渡ってはいなかった。しかしそれからわずか5カ月も経たない今ではツアーのエリート8人の中に名を連ねるほど、劇的な変化を遂げていた。

ラオニチと共にロンドンのO2アリーナで行われる最終戦へ初出場を果たすのは全米オープン覇者のM・チリッチ(クロアチア)と、アジア人男子として初出場を果たす錦織圭(日本)である。

未だに世界ランク1位のN・ジョコビッチ(セルビア)、17度のグランドスラム優勝を誇るR・フェデラー(スイス)、全仏オープンでは9度の優勝を持つR・ナダル(スペイン)が男子ツアーをリードしているが、そんな状況ながら今年は2人の新しいグランドスラム・チャンピオンが誕生していた。

「最終戦にラオニチ、チリッチ、錦織と言う新しい顔ぶれが見られるのはとても良いこと。そんな状態でどんなプレーが見られるかとても楽しみさ。」と語るのはフェデラー。

ラオニチはシーズン序盤では左足首に怪我を負うこともあったが、ウィンブルドンではその強烈なサービスを武器に自身初となるベスト4入りを果たした。ユーゴスラビア時代のモンテネグロ生まれのラオニチは、3歳でカナダへ移住。最終戦へは直前のパリでのマスターズ大会の準々決勝でフェデラーから初めて勝利を飾り出場権を獲得していた。

チリッチは全米オープンでは、誰もが予想できなかった初優勝を飾った。その決勝戦では錦織を下し、再びトップ10への返り咲きも果たしていた。

「今年は多くの大会で素晴らしい成績を残せた最高のシーズンだったと思う。特に全米オープンでの優勝は大きな成功だった。その優勝は他の選手達にとってもちょっとドアを開けたのではと感じている。テニスが広がりを見せている証拠だと思うし、来年は更なるインパクトを持つのは確実だと思う。これからのシーズンでは、きっとまた新しいグランドスラム・チャンピオンが生まれると思う。」と語るチリッチは、年初37位だったランキングを9位にまで上昇させた。

それでもベテランのフェデラーも未だ健在だ。昨年は腰の怪我もあり不調なシーズンを送ったが、今年はウィンブルドンでジョコビッチに敗れはしたが準優勝を飾り、5大会で優勝。そして現在はジョコビッチと世界ランク1位の座を争っている。

そのジョコビッチも、最終戦では3連覇を狙っており、今季6度目のタイトル獲得を目指している。同時に、自身3度目となる年間最終ランキングを1位で終える事も視野に入れている。

「4人の違うグランドスラム・チャンピオンがいるシーズンはしばらくぶり。これまでのグランドスラムで優勝を分け合ってきたトップ4と言われた選手に挑戦するような新しい世代の選手や若手と言われる選手の事を考えると、男子プロテニス界には変革が起きている。長年のフェデラー対ナダル時代にマレーや自分が加わった後、こんな新しい時代が訪れるのは普通の事なのかも知れない。」とジョコビッチは男子ツアーの現状を語っていた。

27歳のマレーも、秋になって3大会で優勝を飾るなど、徐々に本来のプレーを取り戻し始めて最終戦への出場権を獲得した。そんなマレーも、男子テニスを牽引して来たベテラン勢からその座を奪うにはかなりの戦いが必要だと若手選手へ向けて警告している。

「変化は起きているが、それほど劇的なものではない。」とマレー。「若手もかなり成長している。最終戦出場をぎりぎりで逃したG・ディミトロフ(ブルガリア)も明らかにその1人。色々な初めてが起きている。名前が上がっている若手もこれまでのトップ選手達に直面している。その若手の成長がどれほどかに関わらずね。先輩選手達を打ち砕くのはそんなに容易い事じゃないんだ。」

1990年代生まれの選手として初めて最終戦へ出場するラオニチは「最終戦へ初出場するような若手は新しいドアを叩いている。でもまだ誰もそのドアを開けてはいない。それは確かさ。」と持論を語っていた。

最終戦となるバークレイズATPワールドツアー・ファイナルズは11月9日から開幕する。


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(2014年11月9日15時10分)

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