男子テニスで元世界ランク4位の
T・ヘンマン(英国)が、今季不調なシーズンを送る元王者
R・フェデラー(スイス)について引退するのではと問うのはまだ早いと語り、フェデラーの復活に期待を寄せている。
「多くの人がロジャー(フェデラー)について疑問があり、彼はすぐに引退してしまうのではって問いかけている。」と語り始めるヘンマン。
「しかし彼がプレーを続けている間は、プレーを楽しんで観戦すればいいと思う。史上最高の選手で、彼のような選手を次に見るにはかなりの時間がかかるだろう。」
今季フェデラーは、ここまでのタイトルは1つのみとなっている。史上最多の7度の優勝を誇るウィンブルドンでも、今年はまさかの2回戦敗退。その後の全米オープンでもこれまで10勝0敗と負け無しだった
T・ロブレド(スペイン)にストレート負けを喫していた。
その戦いぶりから、引退の二文字が頭をよぎる人々が増えていた。
「ロジャーは今32歳。復活するのは簡単な事ではない。けれど、彼はこれまで数多くのタイトルを獲得していて、多くの経験も積んでいる。」
「だから、誰かが彼の引退について書く事はまだまだかなり早いと思う。今季はベストのシーズンは送れてはいないけど、彼はまだやる気を失ってはいないし、試合で戦う事を愛しているんだ。すぐに戻ってくるさ。」
と語るヘンマンは、テニスというスポーツは経験値がかなり必要である事を感じ、フェデラーの復帰を確信していた。
フェデラーはこれまで11年連続で出場を続けているシーズン最終戦への出場も危ぶまれている。最終戦にはそのシーズン中に獲得した総ポイントの上位8選手にしか出場権が与えられない。
現在、その最終戦へのポイントレースで7位と崖っぷちにいるフェデラー。今後の大会では最終戦への出場権獲得のために上位進出が必須となる。
次に予定している大会は上海でのマスターズ1000大会。その後は祖国スイスのバーゼル大会とパリでのマスターズ1000大会と、残すところ3大会を予定している。
ヘンマンが語るように復活につながる活躍を見せて、12年連続となる最終戦への出場権を獲得出来るのか。シーズン終盤に来て、フェデラーの正念場は続く。
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