テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は28日、男子シングルス1回戦が行われ、予選3試合を勝ち抜いた
添田豪(日本)は元世界ランク8位の
M・バグダティス(キプロス)に4-6, 3-6, 1-6のストレートで敗れ、大会初勝利を飾る事が出来なかった。
この試合の第1セット終盤で、添田豪に不利な判定があった。
第1セット、世界ランク131位の添田豪は同53位バグダティスと互角の打ち合いを展開するも、第10ゲームで凡ミスを重ねてしまいバグダティスにセットポイントを握られる。この場面でバグダティスの放ったフォアハンドのクロスへの際どいショットがインの判定となり、添田豪は第1セットを落としてしまう。
添田豪とバグダティスの1回戦が行われた11番コートはビデオ判定によるチャレンジシステムが導入されておらず、添田豪は主審に抗議するもバグダティスのセットポイントでのショットはインの判定となった。
その後、気持ちを切り替えようとした添田豪だったが、バグダティスから試合の流れを引き戻す事が出来ず、1時間31分で初戦敗退となった。
この試合、添田豪はバグダティスに16本のサービスエースと40本のウィナーを決められた。また、自身のサービスゲームでは5度のブレークを許してしまった。
両者は昨年のロンドンオリンピック1回戦で対戦し、その時もバグダティスが勝利していた。添田豪はバグダティスに対し、0勝2敗とした。
試合後、添田豪は「自信もありましたが、バグダティスのような格上になると自分のレベルを上げなくてはいけない。サービスがもう少し良くなれば、ストロークも良くなる。」と、コメント。
今後については「今年が終わる時に(世界ランキングで)100位以内に入っている事と、来年の全豪オープンで本戦にダイレクトで入る事を目標にやっている。最後まで頑張っていきたい。」と、意気込みを語った。
これまで添田豪は全米オープンの本戦で1度も勝利をあげた事はないが、3年連続の本戦出場を果たした。
今年、28歳の添田豪は全豪オープンで
JW・ツォンガ(フランス)に敗れるも2回戦へ進出。その後は不調に陥り、全仏オープンでは初戦で姿を消した。以降も調子は上がらなかったが、予選から出場したウィンブルドンでは本戦1回戦で勝利し、復活を印象付けた。
一方、添田豪を破ったバグダティスは、2006年の全豪オープンでノーシードから快進撃を続けた。当時トップ10プレーヤーだった
A・ロディック(アメリカ)、
I・リュビチッチ(クロアチア)、
D・ナルバンディアン(アルゼンチン)らを次々を下し、グランドスラム初の決勝進出を果たした。決勝では
R・フェデラー(スイス)から第1セットを先取するも、逆転で敗れ準優勝に終わった。
その後、同年の8月に発表された世界ランキングでは、自己最高となる8位までのぼりつめた。
28歳のバグダティスは2回戦で、第17シードの
K・アンダーソン(南アフリカ)と
D・ブランズ(ドイツ)の勝者と対戦する。
その他の日本勢では、
伊藤竜馬(日本)、
杉田祐一(日本)、
守屋宏紀(日本)は予選敗退。第11シードで出場した
錦織圭(日本)は初戦で姿を消した。
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