テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は6日、女子シングルス決勝が行われ、第15シードの
M・バルトリ(フランス)が第23シードの
S・リシキ(ドイツ)を6-1, 6-4のストレートで下し、今大会で1セットも落とさずに四大大会初優勝を飾ると同時に、フランス女子では2006年に優勝した元世界ランク1位
A・モレスモ(フランス)以来7年ぶりのタイトルを獲得、さらにトップ10返り咲きも確定させた。
ウィンブルドンで18人目の女王になったバルトリ。両手打ちの選手が優勝するのは今回が初だった。
この試合、世界ランク15位のバルトリはファーストサーブが入った時に79パーセントの確率でポイントを獲得、さらに同24位リシキのサービスゲームを5度ブレークし、1時間21分でウィンブルドン初優勝を決めた。
バルトリは2007年のウィンブルドンで決勝進出を果たすも、その時は
V・ウィリアムズ(アメリカ)に敗れ準優勝に終わった。
試合後、バルトリは「私はこの瞬間を夢見ていた。前回(2007年)にチャンスがあった時は優勝出来なかったから、彼女(リシキ)が今どういう心境かよくわかる。いずれ、あなたにもチャンスがくると思うわ。」と、コメント。
両者は今回で5度目の対戦となり、バルトリはリシキとの対戦成績を2勝3敗とした。
最後サービスエースを決めて優勝を飾ったバルトリは「サーブの練習は沢山してきたわ。」と、会場を笑いに誘った。
「私の陣営に言わせてください。今日はお父さんが来てくれて、とても嬉しい。モレスモも来ている。本当にありがとう。フィットネスコーチ、ヒッティングパートナーも皆、私を応援してくれた。こうなった(優勝した)事は、信じられないけど実現した。」
大会後の7月8日に発表される世界ランキングでバルトリは、今回の優勝により世界トップ10返り咲きが決まり、7位に浮上する。
今年のウィンブルドンでバルトリは、
E・スイトリナ(ウクライナ)、
C・マーケイル(アメリカ)、
C・ジョルジ(イタリア)、
K・ナップ(イタリア)、第17シードの
S・スティーブンス(アメリカ)、第20シードの
K・フリッペンス(ベルギー)に勝利し、リシキとの決勝へ駒を進めていた。
また、元女王のモレスモは2006年のウィンブルドンの他に、同年の全豪オープンでもグランドスラムで優勝を飾っている。
一方、敗れたリシキは、ドイツ女子で1996年にタイトルを獲得した元世界ランク1位
S・グラフ(ドイツ)以来17年ぶりのタイトル獲得とはならなかった。
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