テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は4日、女子シングルス準決勝が行われ、第23シードの
S・リシキ(ドイツ)が第4シードの
A・ラドワンスカ(ポーランド)を6-4, 2-6, 9-7の激闘の末に下し、四大大会初の決勝進出を果たすと同時に、ドイツ女子では1996年にタイトルを獲得した元女王
S・グラフ(ドイツ)以来17年ぶりの優勝まで、あと1勝と迫った。
また、リシキが準決勝でラドワンスカに勝利した時点で、ウィンブルドンでは1999年以来14年ぶりのドイツ勢決勝進出となった。1999年にはグラフが決勝へ進出するも、
L・ダベンポート(アメリカ)に敗れ準優勝に終わった。
リシキとラドワンスカの準決勝、世界ランク24位のリシキは同4位ラドワンスカの約3倍となる60本のウィナーを放った。さらに、ラドワンスカのサービスゲームを6度ブレークしたリシキは、2時間18分で決勝進出を決めた。
今年のウィンブルドンでリシキは、1回戦で2010年の全仏オープン覇者で元世界ランク4位の
F・スキアボーネ(イタリア)、2回戦ではウィンブルドンの前哨戦であるAEGON国際オープン女子で優勝の
E・ヴェスニナ(ロシア)、3回戦では2011年の全米オープンで優勝を飾った第14シードのS・ストザーに勝利した。
そして、4回戦では第1シードで前年度チャンピオンの
S・ウィリアムズ(アメリカ)を破る大金星をあげると同時に、世界ランク1位セリーナの連勝記録を34でストップさせた。
さらに、準々決勝では元世界ランク15位の
K・カネピ(エストニア)に快勝し、ラドワンスカとの準決勝へ駒を進めた。
23歳のリシキはウィンブルドンと相性が良く、2009・2012年にベスト8進出、さらに2011年には4強入りしている。これまでリシキは、ツアー大会で3度の優勝を飾っており、自己最高ランクは2012年5月に記録した12位である。
今年リシキは、全豪オープン1回戦で元世界ランク1位の
C・ウォズニアキ(デンマーク)に敗れ初戦敗退、全仏オープンでは
S・エラーニ(イタリア)に敗れ3回戦で姿を消した。また、2月に行われたパタヤ女子オープンでは決勝で
M・キリレンコ(ロシア)に敗れ準優勝、その後のメンフィス国際では決勝で体調不良を理由に棄権を申し入れたため、今季はタイトル獲得に至っていない。
グランドスラム初優勝を狙うリシキは、決勝で第15シードの
M・バルトリ(フランス)と対戦する。バルトリは準決勝で、第20シードの
K・フリッペンス(ベルギー)をストレートで退け、ウィンブルドンで2度目の決勝進出を果たしている。
リシキとバルトリのどちらが優勝しても、両者にとってグランドスラム初のタイトル獲得となる。
一方、敗れたラドワンスカは、昨年のウィンブルドンでグランドスラム初の決勝進出を果たすも、決勝でセリーナに敗れ準優勝に終わり、四大大会初優勝を逃した。
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