テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は2日、女子シングルス準々決勝が行われ、第8シードの
P・クヴィトバ(チェコ共和国)は第20シードの
K・フリッペンス(ベルギー)に6-4, 3-6, 4-6のフルセットで敗れ、2011年以来2年ぶりの準決勝進出とはならなかった。
この試合、クヴィトバは41本のウィナーを決めるも、凡ミスを28本も犯してしまった。さらに、凡ミスをわずか5本に抑えたフリッペンスの安定感のあるテニスを崩す事が出来なかったクヴィトバは、自身のサービスゲームで3度のブレークを許し、2時間5分で敗れた。
23歳のクヴィトバは、2010年のウィンブルドンで
ジェン・ジー(中国)、
V・アザレンカ(ベラルーシ)、
C・ウォズニアキ(デンマーク)、
K・カネピ(エストニア)ら強豪を次々と下し、
S・ウィリアムズ(アメリカ)に敗れるもベスト4進出を果たす快進撃をみせた。そして、2011年には決勝で
M・シャラポワ(ロシア)を破り、グランドスラムで初優勝を飾っていた。
世界ランク8位のクヴィトバは、これまでツアー大会で10度優勝しており、今年はドバイ・デューティー・フリー・テニス選手権でタイトルを獲得した。また、クヴィトバの自己最高ランクは、2011年の10月に記録した2位である。
一方、グランドスラムで初のベスト4進出を決めたフリッペンスは、準決勝で第15シードの
M・バルトリ(フランス)と対戦する。バルトリは、準々決勝で第17シードの
S・スティーブンス(アメリカ)にストレートで勝利している。
フリッペンスは、ベルギー勢として2010年の
K・クレイステルス(ベルギー)以来3年ぶりのベスト8進出、さらに2007年の
J・エナン(ベルギー)以来6年ぶりの4強入りを果たした。元世界ランク1位のエナンは、グランドスラムでウィンブルドンだけ優勝を飾る事が出来ず、キャリア・グランドスラムを達成しないまま現役引退を発表した。
世界ランク20位のフリッペンスは、今年の全豪オープン4回戦でシャラポワに完敗を喫すもベスト16進出、全仏オープンでは
F・スキアボーネ(イタリア)に敗れ2回戦敗退となった。その後、6月に行われたトップシェルフオープン女子では決勝進出するも、決勝で
J・ハンプトン(アメリカ)にストレートで敗れた。
また、今年のウィンブルドンは上位シード勢がベスト8を前に敗退する波乱に見舞われており、8強入りしていた中でのグランドスラム優勝経験者は第6シードの
N・リー(中国)と第8シードのクヴィトバだったが、その2選手は準々決勝敗退となった。
そのため、ベスト4へ進出した4選手では、誰が優勝してもグランドスラム初のタイトルを手にする事になる。
4強入りしているのは、第4シードの
A・ラドワンスカ(ポーランド)、第15シードのバルトリ、第20シードのフリッペンス、第23シードの
S・リシキ(ドイツ)。そのうちグランドスラム決勝進出の経験があるのは、昨年のウィンブルドンで準優勝のラドワンスカと、2007年の同大会準優勝のバルトリである。
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