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サービス編

Vol.14 トッププロの最新技術 ここを盗め! サービス編 上巻

下から回さないテイクバック①

大きく回さないとスピードが落ちるって本当?

最近のトッププロのサーブにおいて、もっとも変化が目立つのが、テイクバックがシンプルになっているという点だ。つまり、昔のように下から大きく回していくテイクバックの選手が少なくなり、構えた位置からそのまま腕を下ろさずに引いていく選手が多くなってきたのだ。

現在世界最速と言われるロディックもその1人で、次ページのモーヤやモナコなどさまざまなタイプがいるが、共通しているのは、腕を下に回さない点。その意味では、エナンやナダルらも含まれ、クレーコート系の選手を中心に確実に増えてきている。

昔ながらの常識では、大きく回さないテイクバックは、勢いがつかず(助走が不足して)速いサーブは打てないという認識だったが、そのへんは心配ないのだろうか?

引き方とスピードは関係ない

だが、その心配はまったく無用であり、その点は完全に誤解されている部分と言える。たとえば、ロディックが下から回すテイクバックに変えたからといって、さらに速くなることはないだろう。むしろ彼のテイクバックは、肘を大きく引けるという意味で、スピードの面でもメリットが大きいのだ(下の合成写真参照)。逆に、後ろに大きく回すテイクバックは、肘の引きを大きくするのには適していない(ヒンギス写真)。

シンプルでコンパクトな引き方は反動がつけにくくて腕力が必要なイメージもあるだろうが、女性が真似しても、ほとんど問題はないはずだ。

これは昔ながらの下から後ろに回していくテイクバックの代表例(ヒンギス)だが、5の時点での肘の状態をロディックの場合と比較してみてほしい。ロディックよりも明らかに肘の引きが小さく、動きの流れからいっても、こちらのタイプでは肘を大きく引きにくいことがわかるはずだ。下から回す勢いで腕を楽に上げやすいという面はあるが、スピード面でのメリットは少ないと言える。

このタイプのテイクバックは、肘から引くという部分でも共通点があるが、そうすると肘を背中側に大きく引きやすくなり、胸の張りが強調されてスウィング・スピードの向上に貢献する。ロディックは、そのメリットがよく表われている選手で、テイクバック完了時(下連続写真の9コマ目)の肘の引き方は、まさに理想的と言える。一見、コンパクトに見えるテイクバックだが、じつは大きな「引き」ができているのだ。

大きく回すテイクバック→反動が大きくて勢いがつく→速いサーブが打てるという考え方は昔からよく言われるが、これは理屈が通っているようで、じつはあまり根拠がない。なぜなら、いくら大きく回しても、テイクバック完了時(上連続写真の5)にはラケットの動きがゆっくりになるため、勢いがつながらないからだ。つまり、大きく回してもサーブは速くならないのだ。

A.ロディックの腕を下げないテイクバック
ロディックのテイクバックは、構えた位置からまったく腕を下げることなく、そのまま右肘を後ろに引き上げながらラケットを持ち上げるというやり方。上の合成写真で説明したように、肘先行で引くことによって肘が大きく背中側に引かれ(9)、そこから11での大きな胸の張りを経て、12で一気に肘が高く上がって爆発的な加速を生み出している。
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(テニスジャーナル 2005年8月号)
© SKI Journal Publisher Inc.

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