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Vol.13 ミスを減らすための練習法 サーブ編

ボールの高さを安定させる

縦のコントロールが不安定だとミスに直結しやすい

ボールの高さ(弾道)が安定しないというのは、縦方向のブレが多いということだ。前々ページでも触れたように、サーブの場合、横方向のミスよりも縦方向のミス(ネットやアウト)のほうが圧倒的に多い。つまり、縦方向のブレはミスに直結しやすいので、これはぜひ修正しておきたい。

ボールの高さが安定しない原因には、当たりが安定しないという要素もある。またトスも重要で、前に上がりすぎたらネットしやすいし、後ろに上がりすぎたらアウトしやすくなってしまう。

その他、よくある技術的な問題としては、下のイラストの2例が挙げられる。どちらもある程度練習すれば改善できるはずなので、該当する人はさっそく取り組んでほしい。

ネットのミスが多い人に、よく見られる技術的な問題としては、前すぎる打点でラケットヘッドを返しているというケースがある。つまり、このようにボールを叩きつけるような状態になっているのだ。面(ラケットヘッド)を返すことができる人であれば、打点は後ろめにしたほうが弾道が安定しやすいので、トスが前に上がりすぎる傾向がないかどうか、一度チェックしてみよう。

アウトのミスが多い人によく見られる技術的な問題としては、ラケットを返せないためにボールの押さえが利かず、余計な力が入ったときにボールが飛びすぎてしまうというケースがある。この場合は、打点を少し前寄りにするか、面を返せるように技術的に改善するかということになる(技術面について詳しくは、他のサーブ特集参照)。

距離感のコントロールを磨くための第1の練習は、さまざまな距離で打つというもの。順番は図中の1~3の通りで、この間にいくつか段階を入れても良い。スピンサーブやスライスサーブが打てる人は、距離が短い場合でもできるだけ回転をかけることを心がけよう。また、あまり打点(トス)を前後に大きく変えないことが肝心。そしてレベルが上がってきたら、狙い所をより狭くしていこう。

第2の練習は、縦に狭い範囲を狙うもの。図のように縦の幅を狭くしたエリアを作り(紐や棒などで線を引く)、そこに落とすことを狙う。練習の仕上げでは、ターゲットに○球入ったら終わりというルールにするのも効果的だ。また、より厳しくするなら、フォールトしたらカウントゼロに戻る(初中級段階ではフォールトしたらマイナス1ポイント)という制限を追加するのも良い。

D.ナルバンディアンの横から見たスウィング
プロの場合、ラケットの動きは非常に大きいが、ボールの弾道(高さ)は安定している。その理由は、やはりインパクトの安定にある。12のようにインパクト時に下半身からラケットヘッドまでほぼ一直線に伸びきるような形をつねに作れるようになれば、自然に打ち出すボールの高さも安定してくるのだが、そうなるためには練習あるのみだ。
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「回転がかからないという問題を解決」 >>

(テニスジャーナル 2004年4月号)
© SKI Journal Publisher Inc.

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