男子テニスの最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)は16日、シングルスグリーングループ第3戦が行われ、第4シードの
J・シナー(イタリア)が第8シードの
H・ルーネ(デンマーク)を6-2, 5-7, 6-4のフルセットで破り、予選ラウンドロビン3戦全勝でベスト4進出を果たした。54年の歴史を持つ同大会でイタリア人選手がシングルス準決勝に進出するのは今回が初となった。試合後、シナーは第2セットで痛めた腰について「何も問題ない」と言及した。
>>望月 慎太郎vs島袋 将 準々決勝 1ポイント速報<<>>ジョコ、アルカラスら最終戦の組合せ<<Nitto ATPファイナルズは今季の獲得ポイント上位8選手が出場するシーズン最後の大会。8選手が4名ずつに分かれ予選ラウンドロビンを戦い、各グループの上位2名が準決勝に駒を進める。
この試合の前に同グループの第3戦、第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と第9シードの
H・フルカチュ(ポーランド)の一戦が行われた。ジョコビッチはフルカチュにフルセットの末勝利したものの、1セットを落としたことでシナーは4強入りを決めて第3戦に臨んだ。
この試合、22歳のシナーは開始から4ゲームを連取。ルーネに1度もブレークチャンスを与えず第1セットを先取する。しかし、第2セット途中、腰を痛め、しきりに気にするシナーは終盤となる第12ゲームで0-40とピンチを迎える。2本のセットポイントとなるブレークポイントを凌いだものの最後はルーネのロブが決まりブレークを許して1セットオールとされる。
迎えたファイナルセット、序盤でブレークチャンスを活かせなかったシナーは第8ゲームでブレークポイントを握られる。それでもここをサービスエースなどで切り抜けると直後の第9ゲームでブレークに成功。サービング・フォー・ザ・マッチとなった第10ゲームをキープし、2時間32分の激闘を制した。
男子プロテニス協会のATPは公式サイトにシナーのコメントを掲載し「ここイタリアで、トリノという特別なトーナメントで試合を行うことはより大きな意味がある。少なくともあと2試合を戦うチャンスがあるのでとてもうれしい。いい形で今年を終えられるといいね。いい方向に進んでいると思うし、これから何が起こるか楽しみだね」と語った。
また、第2セット途中で腰を痛めたことについて「第2セットで少し痛みを感じたけど、その後は消えた。特定の動きでの痛みだったけど体には何も問題ないよ。棄権しなければならないとか、そんなことは考えなかった。僕にとって、この試合に勝つことはとても重要だった。彼(ルーネ)には勝ったことがなかったしね。僕にとって重要な勝利だし、この大会の準決勝に出られるのは光栄なこと。イタリアでの開催もあってなおさらね。プレッシャーがあるのは好きだよ。楽しめているし、このレベルのテニスを続けていきたい」と明かした。
なお、この勝利により、グループ1位通過はシナー、2位はジョコビッチに決定した。
<Nitto ATPファイナルズの組合せ>
【グリーングループ】
1位 J・シナー:3勝0敗
2位 N・ジョコビッチ:2勝1敗
3位 H・ルーネ:1勝2敗
4位 H・フルカチュ 0勝1敗
5位
S・チチパス(ギリシャ):0勝2敗
【レッドグループ】
1位
D・メドベージェフ:2勝0敗
2位
A・ズベレフ(ドイツ):1勝1敗
3位
C・アルカラス(スペイン):1勝1敗
4位
A・ルブレフ:0勝2敗
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