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男子テニスツアーの最終戦であるATPワールド・ツアー・ファイナル(イギリス/ロンドン、賞金総額550万ドル、インドアハード)は大会2日目の6日、予選ラウンドロビンのグループB2試合が行われ、前年度チャンピオンで第2シードのR・フェデラー(スイス)が第8シードのJ・ティプサレビッチ(セルビア)を6-3, 6-1で一蹴して、今大会の初戦を勝利で飾り大会連覇へ好発進した。
フェデラーのサービスゲームで始まったこの試合、第2ゲームで早くもフェデラーがティプサレビッチからブレークを奪うと一気にゲームカウント3-0とリードした。その後、両者サービスキープを続け、フェデラーはティプサレビッチの反撃を許さず、このセットをわずか30分で先取する。
第2セット、出だしは両者サービスキープを続けるも、3度のブレークをティプサレビッチから奪ったフェデラーが5ゲームを連取し、わずか69分の快勝で勝利をあげ、2002年に今大会に初出場してからこの日の勝利で今大会40勝利目を飾った。
「今日の試合でのプレーにはとても満足している。ヤンコ(ティプサレビッチ)は明らかに素晴らしい選手で、その選手相手にこんなプレーができた。この会場の状態も良い。今日はとても良い感触でボールを打つことができたから、今後も良いプレーを続けられるサインだったら嬉しいことだね。」とフェデラーは、自身のプレーに満足気だった。
昨年の今大会ではA・マレー(英国)が途中棄権を余儀なくされて、その交代要員として出場していたティプサレビッチ。今年は今季獲得ポイントのポイントレースで9位だったが、同レース4位のR・ナダル(スペイン)の欠場から出場権を獲得して2年連続でこの大会でのプレーとなった。
しかしこの日は、試合を通して21本もの凡ミスを犯してしまい、フェデラーからは1度もブレークポイントさえ握ることができず、これで対戦成績を0勝6敗と苦手な相手からまたしても勝利を飾ることはできなかった。
「今日のロジャーは良過ぎた。ここ数日は体調があまり良くなかったけど、前回の対戦でも今日ほどのプレーはできていなかったと思う。今日の敗戦を体調不良からだとは言いたくない。そうじゃなくても恐らく負けていただろう。」とティプサレビッチは、フェデラーのプレーに脱帽していた。
加えて「問題は、いずれのセットでも序盤でブレークを許してしまい、彼の展開で試合を進めさせてしまったことさ。誰もが知っている通り、先にブレークを許してリードされてしまうと、特にロジャーは世界でも最も強い選手になってしまうんだ。自分もベストを尽くしたけど、今日は全くうまくいかなかった。」と、フェデラーを称賛していた。
フェデラーは今大会、2003年・2004年・2006年・2007年・2010年・2011年と6回の優勝を経験している相性の良い大会。インドアの早いコートを得意としているフェデラーは、今大会での3連覇へ向けて先週行われたパリでのマスターズ1000大会を欠場したほど。その欠場から世界ランク1位をN・ジョコビッチ(セルビア)に明け渡すこととなったが、それでも今大会への想いが勝っていた。
「過去に好成績を収めている大会へ再び訪れることは、自分自身でもまた高いレベルでプレーができることを期待してしまう。」とフェデラーは、自身でも今大会の優勝への強い想いを語っていた。
また、詰め掛けたファンからは大きな声援を受けていたことに対して「こんなに世界中で愛されていると言うのは、本当に本当に光栄に思うしまた誇りにも思う。どの1つの街でもなく、どの1つの国でもなく、訪れる場所全てで熱い応援を送ってくれることに、感謝の気持ちで一杯さ。」と、ファンの声援への感謝の意を表していた。
今大会での40勝利目は、現在マレーのコーチをしているI・レンドル(アメリカ)氏の39勝10敗を抜いて、最多勝利となる40勝目の新記録を作った。フェデラーは今後のラウンドロビンで第4シードのD・フェレール(スペイン)、第6シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)と対戦する。
この日行われた試合結果は以下の通り。
【シングルス】
≪グループB≫
R・フェデラー (2) ○-× J・ティプサレビッチ (8), 6-3, 6-1
D・フェレール (4) ○-× J・M・デル=ポトロ (6), 6-3, 3-6, 6-4
【ダブルス】
≪グループA≫
L・パエス(インド)/ R・シュティエパネック(チェコ共和国) (3) ○-× A・クレシ(パキスタン)/ JJ・ロジェール(アンティル) (7), 6-4, 7-5
≪グループB≫
J・マーレー/ F・ニールセン(デンマーク) (8) ○-× M・ブパティ(インド)/ R・ボパンナ(インド) (5), 6-4, 6-7 (1-7), 12-10
(翻訳/弓削忠則)
※訂正※
記事内に「I・レンドル氏に並ぶ記録となったが、今後の試合次第ではその記録を塗り替える可能性が高い。」とありましたが、正しくはI・レンドル氏の39勝10敗を抜いて、最多勝利となる40勝目の新記録を作ったでした。
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