5日に行われた全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)の男子シングルス決勝戦を制した
N・ジョコビッチ(セルビア)は、悲願の生涯グランドスラム達成を果たした。「人生で達成出来ないことは何もない」と言えるほど、今のテニス界はジョコビッチの1強時代となっている。
自身12度目のグランドスラム優勝となったジョコビッチだが、全仏オープンではこれまでタイトル獲得に苦労していた。過去に3度決勝進出を果たすがいずれも準優勝に終わり、準決勝でも4回敗退していた。
しかし、5日の決勝戦では第2シードで同じく大会初優勝を目指していた
A・マレー(英国)を3-6, 6-1, 6-2, 6-4の逆転で退け、史上8人目となる生涯グランドスラムを達成。同時に、50年以上ぶりとなるグランドスラム4大会連続優勝を飾った史上3人目の選手となった。
そして今、更なる偉業への期待が寄せられている。今年の全豪オープンも制しているジョコビッチには、同一シーズンで行われるグランドスラム4大会全てで優勝を果たす「年間グランドスラム」達成への期待が高まっている。
決勝戦後に行われた会見で、1938年のD・バッジ、1962年と1969年の
R・レーバー(オーストラリア)に次ぐ快挙達成を問われたジョコビッチは「傲慢に思われたくはないが、人生で達成出来ないことは何もないと本当に思っている。」と、語り始めた。
「今日、このトロフィーを獲得したことは多大な幸福と満足感を与えてくれた。今この瞬間をしっかり感じて、しっかり浸ろうと思っている。」と、獲得したル・クペ・デ・ムスカテールと呼ばれるトロフィーに目を向けながら語っていた。
「年間グランドスラムにたどり着けようが着けまいが、それでもそれは可能性の話。ただ、今はそれについては考えてはいない。今は、ずっと獲得出来なかったこのトロフィーを手にしたことの喜びに浸りたいだけ。」と、率直な現在の心境を明かした。
ジョコビッチに限らず、今は3週間後に開幕する今季3度目のグランドスラムであるウィンブルドンが最大の目標になっているはずだ。
(STATS - AP)
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