男子テニスツアーのオープン13(フランス/マルセイユ、ハード)は21日、シングルス決勝が行われ、ノーシードの
N・キリオス(オーストラリア)が第4シードの
M・チリッチ(クロアチア)を6-2, 7-6 (7-3)のストレートで下し、ATPツアー初優勝を飾った。
世界ランク41位で20歳のキリオスは、マッチポイントで17本目のサービスエースで決めてストレートでチリッチを退けた。
今大会、キリオスは1セットも落とさず、さらに準々決勝で世界ランク10位の
R・ガスケ(フランス)、準決勝では同8位の
T・ベルディヒ(チェコ共和国)と2人のトップ10選手を下しての優勝だった。
ビッグサービスを武器に、自身のサービスゲームでは47ゲーム連続でブレークを許さない勝ち上がりだったキリオスは、先月の全豪オープン3回戦でベルディヒに敗れており、それ以降は肘の怪我のために出場を予定していたロッテムダム大会を欠場するなど、今大会が今季2大会目の出場だった。
「数週間、試合から遠ざかっての出場だったから、今大会で優勝出来るなんて思ってもいなかった。でも1回戦からとても良いプレーが出来ていて、試合に勝つ度に自信が増していった。」と語るキリオスは、昨年のエストリル大会以来自身2度目の決勝戦でのタイトル獲得となった。
「とても良いサービスが打てるようになったと思う。大会を通して1度もブレークされなかった。それが1番良かったこと。自分のサービスゲームを問題なく戦えたから、相手のサービスゲームでプレッシャーをかけることが出来た。」とキリオスは勝因を語っていた。
試合後に行われた優勝セレモニーのスピーチでは、最後に地元ファンへのサービスとしてフランス語でもコメントしていた。それは「僕はチーズが大好き。」というもので、会場から拍手と笑いを誘った。
キリオスは第1セットの第3ゲームでブレークして序盤からリードすると、第7ゲームで2度目のブレークに成功しゲームカウント5-2とリード。続くゲームをラブゲームでサービスキープして第1セットを先取した。
第2セットに入るとチリッチもギアを上げキリオスにブレークを許さなかった。第10ゲームではこの試合初めてキリオスはチリッチにブレークポイントを握られたが、そこで201キロのサービスエースを放ち切り抜けると、タイブレークを制して1時間25分で勝利を手にした。
「第2セットは互角の戦いが出来たと感じていた。」とチリッチ。
「少し彼(キリオス)がイライラし始めて、自分が有利になってきたと感じていた。第2セット終盤でブレークするチャンスを掴んだけど、彼はそこで良いサービスを打ってしのがれてしまった。返球されたボールに上手く対処出来なかった。」と試合を振り返っていた。
(STATS - AP)
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