アメア スポーツ ジャパン株式会社ウイルソンは、現在、男子テニスで世界ランク7位の
錦織圭がティーンエイジのころに使用していた「錦織スペック」と呼ばれるモデルに、最新テクノロジーを搭載して「BURN 95J」として2月上旬に発売する。
BURN 95Jはプロからジュニアまで使えるスペック。フレームバランスはトップヘビーの【ハンマー・バランス・テクノロジー】採用で、軽くても打ち負けない、そしてスウィングスピード、パワーが違う。
「アウトだったり、ミスを恐れず打っていける、そんなラケットです。もっともっと力強いショットを打てるようになると思います」、「これからどんどん世界に挑戦していくようなジュニアたちだったり、より力強いショットを思い切り打ちたいプレーヤーに使ってもらいたい」とBURN 95Jについて錦織は話す。
錦織を創った、また世界と戦える唯一のラケット。そのラケットが最新素材「ハイ・パフォーマンス・カーボン・ファイバー」をまとってリバイバル。
またBURN 95Jは、錦織が18歳の時にデルレイビーチ国際でツアーで初優勝を飾った頃のスペックと同じで、決してプロで通用しないモデルではない。
錦織は10歳の頃にはすでにハンマーバランス、95平方インチ、289グラムのウェイト、22ミリ厚のラケットを手にし、同い年の子どもたちと比べても小柄と言える体格ながら、強いボールで勝負していくテニスを身につけていた。
もし、錦織が別のモデルを選んでいたら、もっとスピンに特化したテニスになっていたかもしれないし、あるいはタイミングを早めてフラットのボールで勝負していくような従来型の日本男子になっていたかもしれない。
だが、錦織が手にしていたラケットは、軽量で振り抜きが良く、ハンマーバランスで相手の強打にも打ち負けないラケットだった。というのが、今の錦織のベースを構築した。
高い軌道で飛んでライン際で落ち、バウンド後はコートの外にキックしていくのが現代の男子のトップ選手たちが当たり前に打つボールだが、従来型のフラット主体のテニスではこの種のボールは作れない。
錦織のボールは普通に打っているだけで相手をコートの外に数歩押し出すことが出来るが、フラット系のボールだと球速自体は速くても相手を動かす幅が出しにくい。さらに軌道が低くなる分だけ打つ側のミスのリスクも高くなる。
1回のショットでの差は大きなものではないが、これを何百回と繰り返すのがテニスの試合。数パーセントのミスの差が、最終的には勝敗に直結し、動かされる数歩の差が試合トータル、あるいは大会トータルで見れば大きな距離の差になり、その分だけ相手の体力を削って自分を有利に置くことができるようになる。
相手にリスクを押し付けて、かつ攻撃をし続けられるかどうかというのが、強い選手と弱い選手の違いであり、トップ選手というのはそれを当たり前にやっているからトップなのだという部分にも注目する必要があるだろう。
そういったテニスを可能にするラケット、それがBURN 95J。
■関連ニュース■
・錦織 ジョコに「まだ届かない」・錦織、前人未到4連覇なるか・ジョコ 錦織は「過去最高」