かつて偉大なテニス選手を輩出したオーストラリアだが、近年批判を受ける行動でメディアに取り上げられる選手が見受けられる。記憶に新しいのは20歳
N・キリオス(オーストラリア)の試合での態度である。
年間4回行われるグランドスラムで、年間グランドスラム(同じシーズンで四大大会全てをを制する事)を2度も達成した
R・レーバー(オーストラリア)や、女子でも1970年に年間グランドスラムを達成した
M・コート(オーストラリア)らを始め、
E・グーラゴン=コーリー(オーストラリア)、
K・ローズウォール(オーストラリア)、
J・ニューコム(オーストラリア)、
P・ラフター(オーストラリア)ら、多くの著名なオーストラリア人選手がいた。
そして、今も現役を続けている
L・ヒューイット(オーストラリア)も2度のグランドスラム優勝を果たしており、オーストラリアを代表して戦うデビスカップにも精力的に出場。近年は怪我に泣かされ、来年の全豪オープンでの引退を表明している。
その多くの著名な選手達は、オンコートではもちろん、オフコートでも尊敬される人間だった。その姿はどこに消えてしまったのだろうか。
今年のウィンブルドンでは、キリオスが何度も主審と口論を起こし、やる気のない姿勢を見せたり奇声を発したり、ラケットを叩きつけたりしていた。キリオスの行為に対して約1万ドルの罰金が課される処分が下された。
その行動に対して、オリンピックの女子水泳競技で4個の金メダルを含め8個のメダルを獲得した元オーストラリア代表のドーン・フレーザーは、キリオスの4回戦での振る舞いに出演したテレビ番組の中で苦言を述べていた。
77歳のフレーザーは「彼等はこの我々の国の若い世代のお手本になるべきなのです。もしそれが嫌なら両親の生まれ故郷へ帰るべきです。」と発言していた。
キリオスはオーストラリアの首都であるキャンベラで生まれたものの、父親がギリシャの出身で、母親はマレーシアの出身である。
このフレーザーの発言はインターネットで多くの批難を浴び、その後キリオスの家族に対しては謝罪するまでに至っていた。
元世界ランク3位を誇るレーバーは、テレビの取材に対して「ニック(キリオス)はまだ若いし、自分が行っている事がどういう事なのか分からない時があるのだと思う。ただ感情のおもむくままにプレーしている。しかし、それはすぐにでも成長しなければならない事。言い訳など出来ない。あれは確かに悪い行いであり、見苦しい行動だった。」と自身の見解を見せていた。
(STATS - AP)
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