テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)で、BIG4のうち
R・ナダル(スペイン)だけが早期敗退を喫してしまった。
N・ジョコビッチ(セルビア)、
R・フェデラー(スイス)、
A・マレー(英国)と差が開いている中、ハードコートシーズンでの復活劇に期待が寄せられる。
今年はナダルにとって試練の年となっている。
全仏オープンでは準々決勝でジョコビッチに完敗し、通算2度目の敗戦を喫した。大会後に発表された世界ランキングでは2005年以来 約10年ぶりとなる2桁台の10位へ転落。
芝のシーズンに入るとメルセデス・カップで優勝を飾ったが、翌週のAEGON選手権は初戦で姿を消しウィンブルドンへ不安を残す。
迎えたウィンブルドン、1回戦で
T・ベルッチ(ブラジル)の強打を封じて初戦突破を果たすも、2回戦では予選から勝ち上がった
D・ブラウン(ドイツ)にセットカウント1-3で敗れる。BIG4としては勝たなくてはいけない試合にナダルは敗れてしまった。
ブラウン戦ではナダルの最大の武器であるフォアハンドが不調で、凡ミスを何本も犯してしまった。これまでのナダルはピンチが訪れても、苦しい体勢からのパッシングショットを決めるなどで勝利を手にしていた。だが、今年はその光景が以前よりも少ない。
また、過去2度優勝しているウィンブルドンで近年はベスト8を前に敗退している。2012年は2回戦で
L・ロソル(チェコ共和国)、2013年は1回戦で
S・ダルシス(ベルギー)、2014年は4回戦で
N・キリオス(オーストラリア)に敗れた。
1位のジョコビッチ、2位のフェデラー、3位のマレーと、世界ランキングで差を開かれてしまっているナダルは現在10位。11位の
G・シモン(フランス)とのポイント差はわずか295ポイントとしている。
ただ、ナダルにはチャンスがある。
昨年は怪我によりハードコートシーズンへ出場しておらず、今年は勝ち進むにつれてポイントがプラスされていく。もし負けた場合でもポイントはマイナスされないため、再び世界ランキングを上昇させる可能性は十分にある。
2年前にはなるが、2013年のナダルは最強と言っていいほど圧倒的な強さを発揮しており、マスターズ2大会と全米オープンで優勝を飾った。
ナダルがBIG4で生き残るには結果を残して、かつての力を取り戻すしかない。
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