テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は2日、男子シングルス2回戦が行われ、第10シードの
R・ナダル(スペイン)は世界ランク102位の格下
D・ブラウン(ドイツ)に5-7, 6-3, 4-6, 4-6で敗退。
N・ジョコビッチ(セルビア)、
R・フェデラー(スイス)、
A・マレー(英国)が順当に勝ち進む中、BIG4のうちナダルだけが3回戦を前に姿を消すこととなった。
前日の1日にジョコビッチが3回戦進出を決め、2日にはフェデラーとマレーが危なげなく2回戦を突破したが、ナダルはブラウンに敗れた。
過去1敗のみの相性抜群だった全仏オープンで今年はジョコビッチに完敗し、得意のクレーシーズンで満足に結果を残せないまま芝シーズンへ突入。
ウィンブルドン前哨戦のメルセデス・カップで優勝を飾り復活を印象付けるも、翌週のAEGON選手権では初戦で
A・ドルゴポロフ(ウクライナ)に屈する。
そして、ウィンブルドン1回戦は
T・ベルッチ(ブラジル)をストレートで振り切り、順当に2回戦へ駒を進めた。しかし、2回戦で待っていたのは予選から勝ち上がってきた因縁の相手であるブラウンだった。
ブラウンとは昨年のゲリー・ウェバー・オープンで対戦しており、その時ナダルはストレート負けを喫していた。また、ブラウンは今年のゲリー・ウェバー・オープンで
錦織圭(日本)にストレートで敗れるも、変幻自在のプレーで苦しめていたことでも記憶に新しい。
迎えた2回戦、ドレッドヘアと左脇腹のタトゥーがトレードマークの異端児ブラウンにナダルは13本のサービスエースを叩き込まれ、58本ものウィナーを決められた。反撃の糸口を見出そうと、ネットに出てくるブラウンの横を抜くパッシングショットを決めてガッツポーズし、自身を奮い立たせた。
しかし、世界ランク102位以上の力の発揮してきた絶好調ブラウンの勢いは衰えるどころか、試合が進むにつれてヒートアップしていった。絶妙なタッチのドロップボレー、破壊力抜群のサービスに翻弄されたナダルは、2時間34分で力尽きて2回戦敗退。BIG4として勝たなければいけなかった試合にナダルは屈した。
今大会で上位シード勢が勝ち進んだ場合、準々決勝でナダルとマレーのBIG4同士の戦いとなる組合せとなっており、対戦表が発表された時から2人の激突に期待が寄せられるも、それは実現しなかった。
グランドスラム14勝を誇る元王者ナダルにとって2015年は、試練の年となっている。BIG4の中で他の3人に差を広げられており「ナダル伝説」終焉とまで囁かれ始めている。
BIG4崩壊の危機を迎え、窮地に立たされたナダルが再び頂点に立つには結果を残すしか手段はない。
>>ウィンブルドン対戦表<<
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