テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は2日、男子シングルス2回戦が行われ、元世界ランク1位で第10シードの
R・ナダル(スペイン)は予選勝者で世界ランク102位の
D・ブラウン(ドイツ)に5-7, 6-3, 4-6, 4-6で敗れる波乱に見舞われ、4年連続で上位進出を阻まれた。
2006年から2011年(2009年の欠場を除く)まで決勝戦に進んでいたナダル。しかし2012年からは世界ランク100位台の選手に敗れており、今年もそれが起きてしまった。
「これで終わってしまうのではない。もちろん、悲しい瞬間ではあるが、これからも人生は続く。テニス人生もね。」と、ナダルは複雑な想いを語った。
コーチで叔父のトニー・ナダルは、この日のナダルのプレーについて「本当に悪いプレーをしていた。ショットも悪かったし、何よりもフォアハンドが最悪だった。」と、素直な感想を述べた。
ナダルはこれまで14度のグランドスラム優勝を飾っている。これは
P・サンプラス(アメリカ)に並ぶ歴代2位の優勝回数で、四大大会最多優勝は
R・フェデラー(スイス)の17度。
昨年、右手首の怪我と虫垂炎の手術でツアーから離脱して以来、ナダルはテニスへの自信について語ることが多くなっていた。
5連覇中だった全仏オープンで、今年は準々決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れた。さらに、大会後に発表された世界ランクで10年ぶりとなる10位へと大きく後退。
ウィンブルドンでの歴史を振り返ると、ナダルは2006・2007年の決勝戦でフェデラーに敗退。2008年はフェデラーをフルセットの末に下して大会初優勝を飾った。2009年は膝の怪我で欠場、2010年には再び優勝を飾り、2011年はジョコビッチに敗れ準優勝。
その後、2012年は2回戦で当時世界ランク100位の
L・ロソル(チェコ共和国)、2013年は1回戦で同135位の
S・ダルシス(ベルギー)、そして昨年は4回戦で同144位の
N・キリオス(オーストラリア)に敗れた。
「またあのレベルに戻れるか、自分でもわからない。」とナダルも、現状を受け入れざるを得なかった。
試合後の記者会見でナダルは会場近くに借りた家に、残りの期間は滞在するのか問われると「もうロンドンでは試合がないから、明日にその家は明け渡すつもりさ。」と、すぐに帰国することを明かした。
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