テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は30日、男子シングルス3回戦が行われ、第29シードの
N・キリオス(オーストラリア)を6-4, 6-2, 6-3のストレートで退けた第3シードの
A・マレー(英国)が、全仏初優勝に向けて一歩前進。2年連続のベスト16進出を決めると同時に、連勝記録を13にした。
12本のサービスエースと45本ものウィナーを放ったマレーは、この日サービスが不調だったキリオスのサービスゲームで得意のリターンが冴え、7度のブレークに成功。最後は果敢にネットへ出てくるキリオスに対して、ショートクロスへのリターンエースを決めて16強入りを果たした。
4回戦でマレーは、第17シードの
D・ゴファン(ベルギー)をストレートで下したノーシードの
J・シャーディ(フランス)と対戦する。シャーディは今大会好調で、2回戦では第16シードの
J・イズナー(アメリカ)を破っているため、2試合連続でシード選手に勝利している。
今年4月に長年のパートナーであるキム・シアーズと挙式をあげてから、クレーコートシーズンで1度も負けていないため、この日で連勝記録を更新。
挙式後のクレー大会で初のタイトルを獲得してから自信を深めているマレーは、全仏オープン前哨戦の1つであるマドリッド・マスターズ決勝で
R・ナダル(スペイン)をストレートで破って優勝を飾った。今大会には、クレーコートに対して自信を持った状態で臨んでいる。
2015年に入るとマレーの気合いが違う。1ポイントへの執着心が強く、ポイントをとった時は、これまでよりもガッツポーズの回数が増えており、今シーズンへ懸ける想いが伝わってくる。
2012年、地元開催のロンドン・オリンピックで金メダル、全米オープンでグランドスラム初のタイトル獲得。2013年のウィンブルドンでは1936年のフレッド・ペリー以来77年ぶりとなる悲願の地元優勝を果たす快挙を達成。今回は自身3度目の四大大会優勝を狙う。
一方、敗れたキリオスは、昨年のウィンブルドン4回戦でR・ナダルを破る金星をあげてから注目を集める若手の1人。
今年は全豪オープンでグランドスラム2度目の8強入り。マドリッド・マスターズでは
R・フェデラー(スイス)を大接戦の末に破る活躍をみせた。
しかし、マレー戦では以前から痛めていた右肘の治療を受けるなど、本来の力を100パーセント発揮することなく敗れた。
>>全仏オープン男子ドロー表<<
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