24日から開幕するテニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)に、今季好調の
A・マレー(英国)が大会初優勝を狙う。既に現地入りしているマレーは、グランドスラム3つ目のタイトル獲得に照準を合わせている。
2012年、地元開催のロンドン・オリンピックで金メダル、全米オープンでグランドスラム初のタイトル獲得。マレーにとってテニス人生で最高の成績を残した。さらに2013年のウィンブルドンでは1936年のフレッド・ペリー以来77年ぶりとなる悲願の地元優勝を果たす快挙を達成する。
そんな中、ウィンブルドン後に腰の手術を行った事で、2014年シーズン前半・中盤は思うような結果を残す事が出来なかった。その後はかつての力を取り戻し、シーズン後半から3大会で優勝を飾り、徐々に調子を上げた。
そして、2015年に入るとマレーの気合いが違った。1ポイントに対する執着心が強く、これまでよりもガッツポーズの回数が明らかに増えている。逆にポイントをとられた時は以前と同様に感情を爆発させる。
この喜怒哀楽がマッチングしたのか、コーチである元世界ランク1位
A・モレスモ(フランス)の効果なのか、マレーは全豪オープンで
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れるも4度目の準優勝。その後、マスターズ大会のインディアンウェルズで4強、マイアミ・マスターズでは決勝進出を果たした。
そして、クレーコートシーズンに入るとさらにマレーは加速。
BMWオープンでクレー大会初優勝を飾ると勢いに乗り、マドリッド・マスターズでは
錦織圭(日本)、
R・ナダル(スペイン)らを破り、マスターズ大会では約2年ぶりの優勝。
今季不調ではあるが、クレーコートで圧倒的な強さを発揮するナダルとの決勝で、マレーは常に試合の主導権を握り、完璧と言っていい程のプレーを披露した。
直近ではローマ・マスターズに出場したが、連戦による疲労のため2回戦を前に棄権を申し入れ、全仏オープンに向けては万全の状態で臨む。
全仏オープンでの自己最高成績は2011・2014年のベスト4。しかし、これまでにないクレーコートに対して自信を持った今、マレーも優勝候補の1人である事は間違いない。
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