テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は26日、男子シングルス1回戦が行われ、「ナダル伝説」に終止符が打たれると憶測が飛んでいた第6シードの
R・ナダル(スペイン)は、不安を消すプレーを披露して前人未到10度目の全仏制覇へ前進した。地元の18歳Q・アリス(フランス)に6-3, 6-3, 6-4のストレート勝ち。地元声援を後押しする若手に完勝して11年連続の初戦突破を果たした。
>>ラファエル・ナダル商品一覧<<バンダナ・ウエア・ハーフパンツ・リストバンド・ソックス・シューズ、全身ブルーのカラーリングで身を包み登場したナダル。過去9度全仏制覇している事から、シューズには「9」が刻まれていた。
相性抜群のパリの地で、ナダルは不安を払拭するプレーを世界に見せつけた。
今季ナダルは得意のクレーコートシーズンで結果を残せていない。2月のブエノスアイレス大会で優勝を飾るも、前哨戦のマスターズ3大会は無冠。
特にマドリッド・マスターズでは決勝で
A・マレー(英国)と対戦し、得意のフォアハンドが3メートルほどアウト、普段ではミスを犯さないようなボールをネットにかけるなど、これまであまり見た事がないようなミスを連発した。
不調が囁かれている中、26日の1回戦で26本のウィナーを決め、凡ミスを13に抑えた。
試合が進むにつれて徐々にギアを上げ、高く弾む赤土コートの特性を活かしたナダルは、強烈なスピンボールを放ち続けた。逆クロス・ストレートのフォアハンドは、かつての力を取り戻したかのように見える。
加えて、抜群のフットワークも健在。前後左右に揺さぶられても余裕を持って返球、もしくは強烈なパッシングショットを決めた。
そして、ナダルの特徴であるルーチンワーク、地面に置くペットボトルのラベルの向き、サービス・リターン時の仕草はこれまで通り。
全仏制覇へ突き進むナダルは2回戦で、
N・アルマグロ(スペイン)と
A・ドルゴポロフ(ウクライナ)の勝者と対戦する。
一方、地元の声援を受けるアリスは世界ランキング296位の格下。しかし、失う物がないアリスはフォアハンドの強打や、ナダルをベースライン上に釘付けするドロップショットなどを決めて会場を盛り上げた。
今大会でナダルが勝ち進むと、準々決勝で第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する組合せ。誰もが驚く今回の組み合わせ、両者は過去43度対戦しており、全仏オープンだけでも6度顔を合わせている。同大会だけで見るとナダルが6戦全勝。
今年圧倒的な強さを見せているジョコビッチは、唯一グランドスラムで優勝していない全仏オープンのタイトル獲得を狙う。もしジョコビッチが今大会で優勝すると、念願の生涯グランドスラム達成(全豪・全仏・全英・全米の四大大会全てで優勝)となる。
>>全仏オープン男子ドロー表<<
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