男子テニスの上位8選手によって争われる今季の最終戦、バークレイズATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ ロンドン、賞金総額650万ドル)は15日、シングルス準決勝が行われ、第4シードの
錦織圭(日本)は第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)に1-6, 6-3, 0-6のフルセットの末に敗れ、同大会でアジア勢男子初の決勝進出とはならなかった。
両者は今回が5度目の対戦で、錦織とジョコビッチの対戦成績は2勝3敗となった。
この試合、序盤から両者白熱したラリー戦を繰り広げて共にサービスキープとなるも第1セット、第4・第6ゲームで錦織がジョコビッチにブレークを許してしまう。
ジョコビッチは錦織にブレークチャンスを与えない完璧なサービスゲームを展開し、錦織を圧倒した。
錦織はジョコビッチの深いストロークに返すのがやっとの状態で、第1セットはゲームカウント1-6で落とした。
第2セットは、第2ゲームでジョコビッチがダブルフォルトを犯し、錦織がこの試合初めてのブレークに成功。徐々に調子を上げた錦織は、ドロップショットも混ぜてジョコビッチを走らせ、第8ゲームでもブレークに成功。
ストローク戦で、錦織がジョコビッチを圧倒してジョコビッチの動きを完全に止めるショットを放ち、このセットをゲームカウント6-3で奪い返した。
第3セットでは、第1ゲームでブレークのチャンスがあった錦織だが、ジョコビッチがそれをしのぎ、さらに第2ゲームで錦織はブレークを許してリードをされる。その後も錦織は息を吹き返すことが出来ず、第4・第6ゲームでブレークを許し、このセットでは1ゲームを取ることが出来ずに王者ジョコビッチに敗れることとなった。
敗れた錦織だが、今大会ジョコビッチは1セットも落とさないで準決勝進出をしており、錦織はジョコビッチから初めてセットを奪う健闘を見せた。
錦織は今大会にアジア勢男子初となる出場を果たし、予選第1戦で
A・マレー(英国)と対戦して初めて錦織はマレーから勝利をあげて1勝した。
予選第2戦では世界ランク2位の
R・フェデラー(スイス)と対戦。ストレートで敗れてグループBでの成績を1勝1敗とした。
予選第3戦では、
M・ラオニチ(カナダ)と対戦する予定だったが、右足太ももの部分断裂による棄権のため、急遽
D・フェレール(スペイン)に変更となり試合が行われた。急な選手変更となるも、錦織は逆転で勝利をおさめ、2勝1敗で2位で予選突破を果たした。
しかし、準決勝で王者ジョコビッチにフルセットの末に敗れて同大会初出場で初の決勝進出の快挙とはならなかった。
一方、勝利したジョコビッチは、今大会1セットも落とさない好調でグループAの
S・ワウリンカ(スイス)、
T・ベルディヒ(チェコ共和国)、
M・チリッチ(クロアチア)を下して予選1位で準決勝進出を決めた。
予選第3戦となったベルディヒとの対戦で勝利したことにより、ジョコビッチは2年ぶり3度目の年間王者に輝いた。
《ジョコビッチ 年間王者が確定》しかし、今回は錦織に初めてセットを奪われるも王者の意地を見せ、フルセットで決勝進出を決めた。
過去同大会でジョコビッチは、2012年と2013年に2連覇を達成しており、今回は錦織を下して大会3連覇に王手となった。
大会3連覇をかけてジョコビッチは、決勝で第2シードのフェデラーと第3シードのワウリンカの勝者と対戦する。
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