テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は1日、男子シングルス4回戦が行われ、第8シードの
A・マレー(英国)が第9シードの
JW・ツォンガ(フランス)を7-5, 7-5, 6-4と2時間35分のストレートで下し、ベスト8入りを決めた。
昨年の秋に受けた腰の手術後は、まだ1度も決勝の舞台まで勝ち上がる事が出来ていないマレーだが、自身のプレーには良い感触を持っている。「自分のベストのプレーからそれほどかけ離れてるとは感じていない。」と語っていた。
最近はかつてのプレーにかなり戻って来ていると感じてはいるものの、試合を勝ちきる事に苦しんでいた。
ツォンガは、全米オープンの前哨戦の1つであるトロントでのロジャーズ・カップ3回戦で
N・ジョコビッチ(セルビア)、準々決勝でマレー、準決勝で
G・ディミトロフ(ブルガリア)、決勝で
R・フェデラー(スイス)を下し優勝を飾る好調ぶりだったが、この日第1セットから苦しい展開を強いられたマレーだったが、大切なポイントをしっかり取りきり勝利を収めた。
ロジャーズ・カップでは、大切なポイントを取りきったのはツォンガの方だったが、今大会4回戦で敗れたツォンガは「テニスはまっすぐな道のりなどないんだ。勝ったり負けたり、良かったり悪かったり。今日は自分に取ってそんな悪い日だった。」と試合を振り返っていた。
マレーは準々決勝で第1シードのジョコビッチと対戦する。ジョコビッチは4回戦で
P・コールシュライバー(ドイツ)を6-1, 7-5, 6-4のストレートで下しており、昨年のウィンブルドンでは決勝でジョコビッチから勝利を飾り、77年ぶりとなるイギリス人チャンピオンになったマレーは「あの試合では素晴らしい思い出がたくさんある。また彼(ジョコビッチ)とトップレベルの試合をしたいね。」と、ジョコビッチ戦への抱負を語った。
2012年全豪オープン準決勝、同年の全米オープン決勝でいずれもフルセットの戦いを強いられたジョコビッチについては「長いゲーム、長いラリー、長いポイントばかり。お互い同じような良いプレーがたくさんあるからね。」とレベルの高い戦いだった事を明かしていた。
腰の手術からランキングを落としているマレーは、今回のようなタフなドローになる可能性があるのは十分承知しており、今大会のドローでもシード勢が順当に勝ち上がるとマレーは、ツォンガ、準々決勝でジョコビッチ、準決勝で今年の全豪オープンを制した
S・ワウリンカ(スイス)、そして決勝でフェデラーと対戦する可能性がある。
「この大会で優勝するまでは、まだ明らかに道のりは長い。実際このグランドスラムでまた優勝するには、あと5、6日は先の事なんだ。」とマレーは現実をしっかり見据えていた。
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