テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)が25日から開催されるにあたり、元世界ランク1位で第2シードの
R・フェデラー(スイス)が会見を行った。
昨年のこの時期、フェデラーへの質問と言えば「引退はいつなのか」というものばかりであった。というのも、昨年のウィンブルドンでは2回戦で敗退し、背中に故障を抱えたまま、元王者は第7シードとして全米オープン入りしていたからである。
しかし今年のフェデラーへの質問はすでに準決勝や決勝に関するものばかり。これについてフェデラーは「この時点で準決勝や決勝についての話になるなんて最高だね。」と話す。「去年とは大違いだ。」
「昨年は『まだ自分にはチャンスがある』と言い聞かせようとしていた。トップ5やトップ10の選手には勝てない、という心境にいたんだ。トップ10から30の選手と大差ないと感じていた。」
実際、昨年の全米オープンで予言は成就された。四大大会で17度の優勝を誇るフェデラーは、4回戦で当時世界ランク22位の
T・ロブレド(スペイン)に6-7(3-7), 3-6, 4-6のストレートで敗れたのだ。
フェデラーは「思ったようにコート上で動けず、自信はすぐに失われてしまっていた。負けることを恐れていた。去年は今年ほど物事が明確かつ簡単な状態にはなかった。」と振り返っている。
今季のフェデラーは、ウィンブルドンでは決勝に進み、フルセットの末
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れたものの準優勝を飾っている。また、カナダ・トロントで開かれた全米オープンの前哨戦であるロジャーズ・カップ男子でも、
JW・ツォンガ(フランス)に敗れたものの準優勝しており、先週のアメリカ・シンシナティのW&Sオープン男子では見事タイトルを獲得した。
今年の全米では、手首の故障で世界2位の
R・ナダル(スペイン)が欠場を決めたため、フェデラーが代わりに第2シードとして登場する。
フェデラーはナダルを苦手としており、対戦成績でも分が悪い。ナダルの欠場により、フェデラーの優勝の確率はさらに高まっている。これについてフェデラーは「彼(ナダル)の欠場をうまく生かしたいね。難敵が1人いないということでね。」と話す。
順調に行けば、フェデラーは準決勝で対戦成績を16勝0敗としている
D・フェレール(スペイン)と、決勝ではジョコビッチと対戦する。フェデラーにとっては、18度目の四大大会優勝を達成する又とない機会となっている。
《全米オープン2014特集ページはこちら》
■関連記事■
・フェデラー ナダルを抜けるか・フェデラー「自分でも驚いてる」・フェデラー 新ラケット公開・フェデラー80勝達成、全米に期待
■関連動画■
・決して諦めないモナコが見せた気迫溢れるプレー!・連覇を懸けて戦うロブレドが絶好調クエバスと激突!