男子テニスで14度の四大大会優勝を誇る元世界ランク1位の
P・サンプラス(アメリカ)が、グランドスラム史上最多17勝の
R・フェデラー(スイス)について、テニス人生の長さへの驚きに加え、更なるグランドスラム優勝の可能性を感じている事を明かしている。
テニスの日となる3月3日に、イギリスのロンドンで行われるエキシビションへ向けてのインタビューを受けたサンプラスは、フェデラーが今後も数年は現役を続けるだろうとの憶測を以下のようにコメントした。
「現在もテニスに対して、更なる上を目指しているフェデラーに驚いている。彼(フェデラー)は既にテニスでは多くの事を達成しており、明日にでも満足感を持ちながら退いてもおかしくない。しかしながら、彼は未だに世界を転戦し続けたいと願っているし、そんな彼に畏敬の念を抱いている。まさにテニスを愛している選手。」
昨年のフェデラーは、シーズン途中で腰を痛める怪我を負うなど不本意な1年を送っていた。そして、フェデラーは新たに元世界ランク1位の
S・エドバーグ(スウェーデン)氏をコーチに招き入れると、今季開幕戦のブリスベン国際で準優勝、全豪オープンでも11年連続のベスト4入りを果たした。
《11年連続4強フェデラー、王者ナダル戦「過酷な戦いになる」<全豪オープン>》全豪オープンでは4回戦で2008年準優勝者の
JW・ツォンガ(フランス)、準々決勝では昨年のウィンブルドン覇者である
A・マレー(英国)を破った。
その後の準決勝では、昨年から絶好調の
R・ナダル(スペイン)にストレートで敗退したフェデラーだが、サンプラスはそんなフェデラー自身もそこまでの勝ち上がりには満足しているはずだと語る。
《フェデラーがナダルの声の大きさにクレーム<全豪オープン>》「今のフェデラーのレベルはかなり良いと思う。ラファ(ナダル)と対戦して自分のプレーが出来ずにいたら、自分自身に苦悩しているように見受けられる。今のラファの強さは揺るぎないもの。しかし、フェデラーはあの敗戦からも立ち直り学んでいるように見られた。きっと彼は今年、良いプレーを続けるだろう。」
今後、フェデラーのグランドスラム優勝の可能性を問われたサンプラスは「彼のベストのテニスさえ出来れば、それは可能だと思う。だから彼は現役を続けているし、グランドスラムでの優勝を今でも狙っているに違いない。最大のチャンスは、得意としている芝でのウィンブルドンだろう。」と、話した。
サンプラスは31歳の時、現役最後の大会として出場した2002年の全米オープンで14度目となるグランドスラム優勝を果してラケットを置いた。しかし32歳のフェデラーは、2016年のリオデシャネイロ・オリンピックさえ目指す決断を下している。
《フェデラーがリオ五輪に向けて「練習が必要だ」》「フェデラーがテニスを楽しんでいる限り、そして健康でプレーを続けられている限り、今後2・3年、いや、4年先まで現役を続けるだろう。」
そう語るサンプラスは、3月3日にロンドンで行われる『ワールド・テニス・デー・ショーダウン』と称するエキシビションで、かつてのライバルである
A・アガシ(アメリカ)とエキシビション・マッチを行う。
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