男子テニスで世界ランク2位の
R・ナダル(スペイン)は、今週中国の北京で開催されているチャイナ・オープン男子の結果次第で再び世界の頂点に返り咲く可能性が高くなってきた事についてなど、大会開始前の会場でインタビューに応じた。
昨年のチャンピオンである同1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)は、その座を維持するためには優勝する以外に道はない。しかしながら、昨年のこの時期に膝の怪我でツアー離脱していたナダルは、決勝進出を果たした時点で週明けに発表される世界ランクで再び頂点に返り咲く。
「世界1位になるために何をしなければならないのかはわからないけど、自分がする事はただ1つ、ベストを尽くすのみ。」とナダルは特別な事をするのではなく、普段通りに最高のプレーをする事だけに集中していると語る。
男子世界ランクとは別に、ツアー最終戦への出場権をかけた今季獲得ポイントで争うポイント・レースがあり、シーズン終了時点でのランキングを占う大きな基準にもなっている。
そのポイント・レースではナダルが1位で、ジョコビッチが2位にいる。ナダルは今季ここまで11,015ポイントを獲得しており、ジョコビッチは8,110ポイントとナダルが大きくリードしている。
「世界ランク1位になる事は、とても大変な事。これまでの数カ月のプレーのまま今後もプレーを続けられたとしたら、この大会かこれからの数週間でそのチャンスが訪れる事を願っているよ。」
「今季はスタートが少し遅れたけど、ここまでは素晴らしいシーズンを送る事が出来ている。正しく自分のテニス人生のベストと言えるシーズンの1つになっている。だから、こうしてランキングでも良い位置にいるし、大切な大会でも好成績を残せている。」
と、同大会に第2シードでエントリーしているナダルは、ここまでの自身のプレーについて振り返りつつ、再び世界の頂点に立つ日が近い事も実感しているようだった。
同大会に第1シードでエントリーしているジョコビッチは2011・2012年と2シーズン連続で世界1位でシーズンを終えている。しかし、ジョコビッチ自身も3年連続での1位フィニッシュには苦しい状況にいる事も感じていた。
ジョコビッチは「チャンスがある限り、それに向かって戦い続けるよ。でも、ナダルは今季間違いなく最高の成績を残している。今シーズンは、ここまで彼(ナダル)がナンバー1の選手だと思う。」と、話した。
加えて「自分はちょっとアップダウンのあるシーズンだった。それでも相対的には良いシーズンだったと感じている。それにまだシーズンは終わっていないからね。」とジョコビッチは、戦う気持ちが強い事を明かした。
ナダルが最後に世界1位にいたのは2011年7月3日だった。その後は膝の怪我のためツアー離脱を余儀なくされ、今年の2月に約7カ月ぶりに復帰を果たし、ここまで61勝3敗と他を圧倒する成績をあげている。
今季ここまで好調の要因をナダル自身が語っている。
「サーブがこの好成績の要因の1つになっている。大切なポイントで良いサーブが打てている事は事実。でも大きく違うのは、良いリズムのフットワークで、以前より更に攻撃的なプレーで戦えている事。同時に終始正しい集中力で戦い続けられている事だと思う。その事が安定して良いサーブを打てる事にもつながっていると感じている。」
2005年のチャイナ・オープン男子チャンピオンであるナダルは、これが2009年以来3度目の出場となり、優勝と同時に世界1位への返り咲きをかけて北京で戦う。
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