膝の怪我から7ヵ月もの間ツアー離脱を余儀なくされた
R・ナダル(スペイン)だが、2月の中南米のクレーシリーズから復帰を果たし、現在も絶好調を維持している。そのナダルが、来年も思い出の地である南米大会でプレーする事を決めた。
今季のグランドスラムで全仏オープンと全米オープンを制したナダルは、来年2月15日から23日にかけてクレーコートで開催されるブラジルのリオデジャネイロ大会に出場する事を表明した。リオ・オープンと称するその大会は、来年から初めて行われる大会で、男女共同開催としても話題を集めている。
ナダルは「リオデジャネイロで初めて試合をする事を楽しみにしている。リオの街についても色々な事を聞いていて、世界中どこへ行っても、ブラジル人ファンからの熱い声援を感じている。」と、開催地であるリオデジャネイロの街とブラジル人への印象を語った。
今年の全仏オープンで優勝を飾ったナダルは、同じグランドスラム大会で8度もの優勝を飾った史上初めての選手となった。また、グランドスラム全てでタイトルを獲得したグランドスラマーとしても、史上7人しかいない選手の1人でもある。
これまでナダルは、2008年と2010年の2シーズンで世界ランク1位でシーズンを終えており、今シーズンも再び世界ランク1位でシーズンを終える勢い。さらに2月の復帰以来、ツアー最多となる10大会で優勝している。
2014年も今季と同じような強さで過ごしたいナダルは、来年のスケジュールにこのリオ・オープンを加え、初開催を祝うつもりでいると言う。
大会主催者は「南米のテニス界にとって、ATPワールドツアー500大会を開催する事が出来るという事実はとても大切な事。ブラジルの大きな勝利とも言えよう。」と、大会が持つ意味の大きさを語っていた。
ナダルに加えて、同胞で世界ランク4位の
D・フェレール(スペイン)も出場を表明している。これで世界のトップ4の内2選手が出場する事になり、全仏オープンの決勝戦を戦った2人がエントリーする形となった。
「ナダルはテニスというスポーツの史上最高の選手の1人。」と語るのは、世界有数のスポーツマーケティング会社社長のマルシア・カース。
「彼(ナダル)のリオ・オープンへの出場表明は、大会がATPツアーで最も重要な大会の1つになる事を目的とし、美しいリオデジャネイロの街が最高の選手を魅了している事を意味している。」
「特にリオデジャネイロはサッカーのワールドカップやオリンピックの開催地となっている街でもあり、急速に発展している場所。フェレールも数カ月前に出場を承諾してくれた。つまり全仏オープンの決勝戦を戦った2人がエントリーした事になる。」と、開催地としての自信を語った。
リオ・オープンは2014年から新しくツアーに登場する大会で、南米で唯一の男女共同開催の大会となる。男子はATPワールドツアー500大会で女子はインターナショナル大会として行われ、賞金総額が150万ドル(約1億5千万円)に及ぶ。
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