テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は2日、男子シングルス4回戦が行われ、第7シードで元世界ンランク1位の
R・フェデラー(スイス)は第19シードの
T・ロブレド(スペイン)に6-7 (3-7), 3-6, 4-6の完敗を喫し、2003年以来10年ぶりにベスト8を前に敗退した。
32歳のフェデラーは1998年にプロへ転向して以降、2セットダウンからの大逆転勝ちを8度収めていた。観客はフェデラーの逆転勝利に期待を寄せたが、9度目の大逆転とはならなかった。
フェデラーは45本のウィナーを決めるも43本の凡ミスを犯し、ロブレドに4度のブレークを許してしまった。この試合でフェデラーはロブレドにバックハンドを狙われ、得意のフォアハンドでは簡単なミスを犯すなど精彩を欠いたプレーを続け、2時間24分で4回戦敗退となった。
またフェデラーが勝利していた場合、準々決勝で第2シードの
R・ナダル(スペイン)と対戦する可能性があったが、それは実現しなかった。
元世界ランク1位のフェデラーが全米オープンでベスト8を前に敗退するのは2003年以来10年ぶりとなり、その時は4回戦で
D・ナルバンディアン(アルゼンチン)に敗れていた。
これまでの全米オープンでフェデラーは2004年から2008年まで5連覇しており、昨年は準々決勝でT・ベルディフに敗れた。
今季フェデラーは不調と囁かれており、7度の優勝を誇るウィンブルドンでは2回戦で当時世界ランク116位の
S・スタコフスキ(ウクライナ)に敗れる大番狂わせに見舞われた。
さらに、ベット・アット・ホーム・オープン準決勝では当時世界ランク114位の
F・デルボニス(アルゼンチン)、地元で行われたクレディ・アグリコル・スイス・オープン2回戦では同55位の
D・ブランズ(ドイツ)に敗れてしまう波乱が起きた。
そして、昨年優勝を飾ったW&Sマスターズでは準々決勝でライバルであるナダルと対戦し、第1セットを取るも逆転負けを喫した。加えて大会後に発表された世界ランキングでは、2003年2月以来、約10年ぶりにトップ5から転落し7位に後退した。
一方、フェデラーに過去10連敗を喫していたロブレドは、今回フェデラーから初勝利をあげた。
31歳のロブレドは怪我により長期間に渡って休養していたが、昨年の7月に復帰を果たし、今季は2011年1月以来となる約2年ぶりの優勝。その後も4月に行われたハッサン2世グランプリでもタイトルを獲得し、復活の兆しをみせている。
元世界ランク5位のロブレドは準々決勝で、ナダルと第22シードの
P・コールシュライバー(ドイツ)の勝者と対戦する。
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