テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は27日、女子シングルス2回戦が行われ、42歳の
クルム伊達公子(日本)が
A・カダントゥ(ルーマニア)を6-4, 7-5のストレートで下し、ウィンブルドンでは1996年以来17年ぶりの2回戦突破と同時に、1968年のオープン化以降最年長となる3回戦進出を決めた。クルム伊達は、2004年のウィンブルドンで2回戦進出を果たした当時47歳の
M・ナブラチロワ(アメリカ)の記録を更新した。
2回戦でクルム伊達は21本の凡ミスを犯すも、17本のウィナーを放った。さらにカダントゥのサービスゲームを7度のブレークチャンスから5度のブレークに成功し、1時間25分で勝利した。
クルム伊達は1回戦で18歳のC・ビットヘフト(ドイツ)に快勝し、2年ぶりに初戦突破を果たしていた。
勝利したクルム伊達は3回戦で、第1シードで世界ランク1位の
S・ウィリアムズ(アメリカ)と
C・ガルシア(フランス)の勝者と対戦する。セリーナは、昨年のウィンブルドンで優勝を飾っており、今年は大会6度目の優勝を狙う。
クルム伊達のウィンブルドン自己最高記録は1996年のベスト4進出で、その時は準決勝で
S・グラフ(ドイツ)にフルセットで敗れている。
42歳のクルム伊達は、今年の全豪オープン1回戦で
N・ペトロワ(ロシア)をストレートで下し、オープン化以降最年長勝利記録更新した。さらに2回戦では
S・ペア(イスラエル)を破り、全豪オープンシングルスで1995年以来18年ぶりとなる3回戦進出の活躍をみせた。
今大会でクルム伊達は
A・パーラ=サントンハ(スペイン)とのダブルスにも出場し、1回戦で
C・マーケイル(アメリカ)/
T・パスゼック(オーストリア)組と対戦する。また、
森田あゆみ(日本)/
S・キルスチャ(ルーマニア)組は、初戦で
K・フリッペンス(ベルギー)/
M・リバリコワ(スロバキア)組と対戦する。
今年のウィンブルドンは上位シード勢が早期敗退する波乱が続出しており、第5シードの
S・エラーニ(イタリア)、第10シードの
M・キリレンコ(ロシア)は初戦敗退、第3シードの
M・シャラポワ(ロシア)、第9シードの
C・ウォズニアキ(デンマーク)と第12シードの
A・イバノビッチ(セルビア)、第16シードの
J・ヤンコビッチ(セルビア)は2回戦で姿を消している。第2シードの
V・アザレンカ(ベラルーシ)は右膝の負傷により、2回戦を前に棄権を申し入れている。
その他の日本勢では、森田あゆみは
M・イラコビッチ(ニュージーランド)に、
土居美咲(日本)は
S・ソレル=エスピノーサ(スペイン)に敗れ、初戦で姿を消した。
さらに、男子では大会7度の優勝を誇る
R・フェデラー(スイス)と第5シードの
R・ナダル(スペイン)が敗れる大波乱に見舞われた。フェデラーがグランドスラムでベスト8を前に敗れるのは2004年の全仏オープン以来、ナダルのグランドスラム初戦敗退は2001年にプロ転向して以来キャリア初の事だった。
第12シードの
錦織圭(日本)と予選3試合を勝ち抜いた
添田豪(日本)は、ともにストレート勝利で2回戦進出を決めている。
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