テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は25日、女子シングルス1回戦が行われ、42歳の
クルム伊達公子(日本)が予選から勝ち上がった18歳のC・ビットヘフト(ドイツ)を6-0, 6-2のストレートで下し、2年ぶりとなる2回戦進出を決めた。
この試合、クルム伊達は自身のサービスゲームでファーストサーブが入った時に71パーセント、セカンドサーブ時には77パーセントの高い確率でポイントを獲得した。さらに、凡ミスを8本に抑え17本のウィナーを決めたクルム伊達は、ビットヘフトのサービスゲームを6度ブレークし、わずか44分で勝利した。
試合後クルム伊達は、対戦相手のビットヘフトについて「限られた情報の中で戦うしかなかった。予選から勝ち上がって勢いがある分、怖い部分があった。」と、コメント。
さらに「自分のプレーをどうするかがキーだった。ほぼ完璧に近いプレーが出来たと思います。これだけの大舞台で、自分でも満足いくプレーだった。」と、クルム伊達。
「彼女(ビットヘフト)はパワーがあるので、私は芝を上手く使って相手のパワーを利用した。自分のプレーが出しやすい場所なので、それが今日はいい形で出せた。」
現役復帰後、ウィンブルドンで2度目の初戦突破を果たしたクルム伊達は2回戦で、第28シードの
T・パスゼック(オーストリア)と
A・カダントゥ(ルーマニア)の勝者と対戦する。
2回戦に向けて、クルム伊達は「先週からここでずっと練習してきて、いい形で調整している。心配な腰は、今日不安なく戦い抜けた。疲労をいかに溜めずに次へ向かうかが大切になる。いい状態でコートに入れるようにしたい」と、語った。
クルム伊達のウィンブルドン自己最高記録は1996年のベスト4進出で、その時は準決勝で
S・グラフ(ドイツ)にフルセットで敗れた。
クルム伊達は、今年の全豪オープン1回戦で
N・ペトロワ(ロシア)をストレートで下し、オープン化以降最年長勝利記録更新した。さらに2回戦では
S・ペア(イスラエル)に勝利し、全豪オープンシングルスで1995年以来18年ぶりとなる3回戦進出を果たす活躍をみせた。
その他の日本勢では、
森田あゆみ(日本)が1回戦で
M・イラコビッチ(ニュージーランド)と対戦する。
土居美咲(日本)は初戦で
S・ソレル=エスピノーサ(スペイン)に逆転で敗れ、初戦で姿を消した。
今大会でクルム伊達は
A・パーラ=サントンハ(スペイン)とのダブルスにも出場し、1回戦で
C・マーケイル(アメリカ)/ パスゼック組と対戦する。クルム伊達とパーラ=サントンハは今年の全豪オープンでもペアを組み、2回戦で昨年のロンドンオリンピックで銀メダルを獲得した第2シードの
A・フラヴァコバ(チェコ共和国)/
L・フラデカ(チェコ共和国)組を下す金星をあげた。
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