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【コラム】ホームで大どんでん返し◇第7弾 2012添田豪シリーズ その1

今年、日本男子テニス界は錦織圭(日本)添田豪(日本)伊藤竜馬(日本)守屋宏紀(日本)などが世界で活躍しました。今回は添田豪にスポットを当ててご紹介させていただきます。



【追い込まれても勝ちたい気持ち】

今年、ロンドンオリンピック出場を熱望した選手がいた。それが添田豪だった。

オリンピックの本戦ストレートインの目安となる世界ランク56位を目指し、1月からエンジン全開で戦い始める。

当時世界ランク120位だった添田豪は、1月に行われたチェンナイ・オープンで同17位のS・ワウリンカ(スイス)にストレートで勝利、大きな自信になる1勝をあげ、ベスト4へ進出した。

その後、2月に行われた国別対抗戦デビスカップ 日本対クロアチア戦に出場。添田豪は大会1日目第1試合のシングルスに出場することになる。対戦相手は当時世界ランク55位だったI・ドディグ(クロアチア)。試合はホームである兵庫県のブルボン・ビーンズドームで行ったため、日本は有利かと思われた。

しかし、添田豪はドディグの粘り強さと強靭なメンタル面に押され、2セットダウンの状況に追い込まれてしまう。

ここから添田豪は、これまでの経験となんとしてでも勝ちたい気持ちを途切れさせず、第3セットを辛抱して取り返すと、第4セットはゲームカウント3-0とリードを奪い勢いに乗る。そして、勝負の行方はファイナルセットへ。

その後、1ポイントも諦めずに戦いきった添田豪は、6-7 (3-7), 3-6, 6-4, 6-3, 7-5の大逆転勝利を収め、日本男子としてワールドグループ初勝利をあげた。以降、日本はクロアチアに敗れてしまうも、添田豪にとって大きな1勝となった。



【どうしても勝ちたかったグランドスラム】

デビスカップ後もオリンピック出場を目指し、下部大会であるチャレンジャー大会に出場。添田豪は、力を付けるとともに着実にランキングを上げていった。

5月に行われた全仏オープンでは、ルー・イェンスン(台湾)とのダブルスでグランドスラム初勝利をあげる。しかし、シングルスはD・ツルスノフ(ロシア)にストレートで敗れてしまった。

添田は、どうしてもグランドスラムの舞台では、シングルスで勝ちたかった。

その後、本戦へストレートインしたウィンブルドンに出場。1回戦の相手は当時、世界ランク116位のI・クニツィン(ロシア)だった。

試合が始まると、2009年に自己最高となる35位を記録したクニツィンに対し、ミスを恐れずに攻め込んだ添田豪が試合の主導権を握る。そして、9本のサービスエースと23本のウィナーを決め、さらにアンフォーストエラーを15本に抑えた安定感のあるプレーでクニツィンを撃破、シングルスで悲願のグランドスラム初勝利をあげた。

2回戦は第9シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)に2-6, 3-6, 6-1, 4-6で敗れるも、世界トップ10と互角の戦いをみせ、今後に大きな期待が持てる試合だった。



そして、世界ランク60位以内をキープした添田豪は、なんとしてでも出たいロンドンオリンピック出場を決めた。さらに推薦枠で錦織圭とのダブルスのも出場することになった。

【続きは明日12月22日(土)】


○過去のコラムはコチラ○

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(2012年12月21日20時41分)

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