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錦織圭(日本)は、マスターズ1000・マイアミ大会4回戦で、ATPランキング2位で第2シードのラファエル・ナダルに、4-6、4-6で敗れた。ストレートで試合は終わったが、ナダルが勝利を手にするには2時間10分も要した。
4回戦の立ち上がりで、ナダルはサーブが本調子ではなく、第1セット第1ゲームで、錦織がいきなり4回のブレークポイントを握った。第1ゲームは、ナダルが13分かけてキープに成功するものの、第3ゲームでは錦織が先にブレークに成功した。
「直後にブレークできてよかった」と振り返ったように、ナダルが第4ゲームをブレークバックして試合の流れを錦織に渡さなかった。
錦織は、甘いボールをナダルのフォアサイドへ攻撃的なボールで果敢に打ち込み、フォアのディフェンスショットをより多く打たせようとしたが、ナダルの牙城はなかなか崩せなかった。
「チャンスボールは、(ナダルの)フォアに打とうと思っています。(ナダルは)フォアの方がいいですけど、ディフェンス力は、バックの方があると思う。でも、どっちに打っても、しっかり返してきた」
ナダルは、インディアンウエルズで痛めた左ひざが芳しくなく、第9ゲームの後にメディカルタイムアウトをとったが、その直後の第10ゲームをブレークして6-4で第1セットを先取した。
「圭は、コートの中に入ってプレーができて、打つ方向を変えることができる。最も難しいことをやってのける」
ナダルは、錦織が持つテニスのクオリティの高さをリスペクトしたが、現時点ではナダルが錦織を上回り、第2セット第2ゲームを先にブレークして試合の流れを引き寄せた。第2セットに入ってから、ややテニスの質が落ちた錦織だったが、ナダルのサービングフォーザマッチの第9ゲームでブレークバックして意地を見せた。だが、第10ゲームを再びナダルがブレークして6-4で奪い、錦織のベスト8進出の道は絶たれた。
錦織は、16本のウィナーを打ち込むものの、32本のミスを強いられた。一方ナダルは、21本のミスを犯すが、25本のウィナーを記録した。
全力を出し尽くしても錦織は、現時点でナダルから勝利することをイメージできない。「勝つのは難しいと思いますね。自分のボールが全部入って、1セットを取ったとしても、2セット目を取るのは大変だと思う。自分が常にいいプレーをしていないと、チャンスはないので、やっぱり難しいですね」
ナダルには実力の差を見せ付けられた錦織だが、マスターズ1000・マイアミという大舞台でのベスト16は、自信にすべきだろう。急上昇したランキングにとまどいを見せる部分もある錦織だが、マイアミで見せた彼の実力は、紛れもなく世界16位にふさわしいテニスそのものだった。
(文・写真/神 仁司)
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