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テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は大会13日目の28日、女子シングルス決勝が行われ、第3シードのV・アザレンカ(ベラルーシ)が第4シードのM・シャラポワ(ロシア)に6-3, 6-0で勝利、キャリア初となるメジャータイトルと世界ランク1位の座を手に入れた。
今回が自身初となるグランドスラム決勝であった22歳のアザレンカは、オープニングゲームでシャラポワにブレークを許すと、ゲームカウント0-2とリードを奪われてしまう。しかし、ここからの13ゲーム中12ゲームを奪う猛攻で一気にシャラポワを突き放した。
この勝利でアザレンカは、3人目となるグランドスラムの初タイトルと同時に世界ランク1位の座を手に入れた選手となった。今大会の第1シードであったC・ウォズニアキ(デンマーク)が準々決勝で敗れたため、その時点で世界ランク1位からの転落が確定、この日の決勝を勝利した方が女王の座を手に入れることになってきた。
第2セット第6ゲーム、デュースからフォアハンドのウィナーでチャンピオンシップポイントを演出したアザレンカ。最後はシャラポワのバックハンドがネットにかかり、1時間22分でゲームセットとなった。
勝利の瞬間、アザレンカは顔を両手で覆うと、その場でコートに膝をついた。起き上がったアザレンカは、両手を上げると「何が起こったの?」とつぶやいた。
「最高の気分です。」とアザレンカ。「試合のことは覚えていません。どうやって勝ったのかもです。純粋な喜びだけです。終わったなんて信じられません。」
表彰式でのチャンピオンスピーチでの第一声を「ワオ!」とジョークで始めたアザレンカは、くすくす笑いながら自分のチームに向けて「自分自身を信じさせてくれて、ついにはこのトロフィーを掲げることができました。」と感謝の言葉を述べた。
またアザレンカは「自分の人生に最も影響を与えてくれた人物」として、祖母に感謝した。
今大会の前哨戦であったシドニー大会でもタイトルを獲得しているアザレンカは、これで12連勝となった。その連勝記録の中には、準決勝で破ったディフェンディング・チャンピオンのK・クレイステルス(ベルギー)も含まれている。グランドスラムとその1週前に行われた大会で連続優勝を達成は、2004年以来のこととなる。
2008年以来となるタイトルがかかっていたシャラポワは「今日の彼女は全ての面で私を上回っていました。彼女は常に先手をとり、深いボールを積極的に打ってきました。私はウサギのようにコートを駆けまわされ、ボールを拾うのに精いっぱいでした。」と、完敗を認めていた。
また第2セットでは1ゲームも奪えなかったシャラポワは「どんなスポーツでも良い日と悪い日がありますし、何も機能しない日もあります。」と語っている。
アザレンカは昨シーズン序盤のドーハ大会で敗退後、地元ミンスクへの帰路の途中で引退すらも考えていた。しかし、すぐさま家族に励まされ、ツアーを回る決意を新たにしていた。
「携帯電話がパンクしている。」ため、優勝したことはまだ家族に直接に報告できなかったアザレンカだったが、試合終了後、すぐにテキストメッセージは送信していた。
「とても賢い選択をしたと思います。とても特別なものです。アップダウンは常にあるもの。今は上がっています。」と語ったアザレンカが、新たな女王として女子ツアーを牽引していく。
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