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女子テニスツアーのW&Sオープン女子(アメリカ/シンシナティ、賞金総額205万ドル、ハード)は16日、シングルス1回戦残り8試合と2回戦4試合が行われ、第4シードのM・シャラポワ(ロシア)が予選勝者のAn・ロディオノワ(オーストラリア)を6-1, 6-3で一蹴するなど、初戦の2回戦に登場した上位シード勢が順当に3回戦進出を決めた。
今大会の上位8シード選手は1回戦が免除されているため、この日の2回戦が初戦となったシャラポワは、第1セットではロディオノワにブレークポイントさえ握らせず、ロディオノワから3度のブレークを奪うなどと圧倒してセットを先取した。
第2セットに入るとシャラポワは、4本のダブルフォルトを犯すなどサーブの調子を崩して2度のブレークを許してしまう。しかしリターン力で勝るシャラポワは、逆に3度のブレークをロディオノワから奪うなどブレーク合戦を制し、わずか71分で勝利を手中に収めた。
「試合開始はとても良いスタートを切れました。第2セットはちょっとアップダウンがありましたけど、それでも終始積極的なプレーを続けることができました。」と、今年のウィンブルドンで準優勝を飾り、再びトップ10へ返り咲いたシャラポワは、先週のトロントでは2回戦敗退を喫していたために十分な休養が取れ、今大会では好調なスタートとなった。
この日のセンターコートのオープニングマッチに登場した第5シードのN・リー(中国)は、L・サファロバ(チェコ共和国)を6-3, 6-4で退けた。リーは全仏オープン優勝後、ウィンブルドンでは2回戦敗退、先週のトロントでも不戦勝となった2回戦後の3回戦で敗退と精彩を欠いていたが、この日はサファロバに各セット1度ずつのブレークを許すも、2度のブレークを奪い返し1時間22分で勝利を飾った。
「もっとハードコートでの試合経験が必要でした。どんな試合も常にタフなものですが、今日の試合に勝てたことにはとても満足しています。」とリーは、久々の勝利に胸をなでおろしていた。
その他の2回戦では、第6シードのP・クヴィトバ(チェコ共和国)が予選勝者のC・シーパース(南アフリカ)を7-6 (7-3), 6-3で、第8シードのM・バルトリ(フランス)もA・ボンダレンコ(ウクライナ)を6-1, 6-2と、いずれもストレートで下して3回戦へ駒を進めた。
ベスト8入りを懸けて、シャラポワは第14シードのS・クズネツォワ(ロシア)とP・ツェトコフサ(チェコ共和国)の勝者と、リーは第10シードのS・ストザー(オーストラリア)とS・ウィリアムズ(アメリカ)の勝者と、クヴィトバは第9シードのA・ペトコビッチ(ドイツ)とラッキールーザーのS・アービッドソン(スウェーデン)の勝者と、バルトリはD・ハンチュコバ(スロバキア)とF・ペネッタ(イタリア)の勝者とそれぞれ3回戦で対戦する。
この日の1回戦に登場したストザーは予選勝者のE・ダニリドー(ギリシア)を6-3, 6-1で、セリーナもL・フラデカ(チェコ共和国)を6-3, 7-6 (7-5)といずれもストレートで、ペネッタは第12シードのA・パブリュチェンコワ(ロシア)を2-6, 6-3, 6-3の逆転で退けての勝ち上がりだった。
セリーナは怪我と病気から約1年ぶりに復帰したものの、ウィンブルドンではまさかの4回戦敗退で、世界ランクも一時175位まで下げていた。しかしこのアメリカ・シーズンに入って、出場した2大会で優勝するなど完全に復活、世界ランキングを一気に31位にまで上昇させていた。この日の勝利で12連勝を記録したセリーナは、第2セットは5-1とリードしながらもフラデカの反撃に合い、連戦の疲れを覗かせた。
「かなりのリードをしていたけど、試合を終わらせることが出来ませんでした。フラデカが違うプレーをし始めて、とてもボールを追うようになったのです。約1年間プレーしていなかったけど、1年前もここまで連戦をすることはありませんでした。勝てずに疲労が溜まらないよりは、こうして試合が続く方がまだ良いかも知れません。それでもやり過ぎにはなりたくないので、上手く対処しなければなりませんね。」とセリーナはUSオープンへ向けて好調を維持しつつ、調整の難しさを感じていた。
元世界ランク10位のペネッタは、昨年からダブルスでも好成績を残し、今年2月にはダブルスの世界ランキングで1位に上り詰めていた。シングルスとダブルスの二足のわらじから試合数が増えていたペネッタは、3月に怪我をしてしまうと、その後はなかなか本来の調子が取り戻せず、先週のトロントでも2回戦敗退を喫していた。
「今日の勝利は本当に嬉しいものです。ここ数年は試合数が多くて、今年の初めはちょっと疲れを感じていたのです。マイアミで怪我をしてそこからの復帰も大変でした。なかなか勝利に恵まれなかったけど、常にベストを尽くしていました。だから今日の勝利はとても嬉しいものになりました。」とペネッタは復調へのきっかけを感じていた。
この日行われたその他の1回戦の試合結果は以下の通り。
J・ヤンコビッチ(セルビア) (13) ○-× I・ベネソバ(チェコ共和国), 6-0, 6-3
S・ポン(中国) (16) ○-× G・ドゥルコ(アルゼンチン), 6-3, 4-6, 6-4
N・ペトロワ(ロシア) ○-× R・ビンチ(イタリア), 6-3, 0-6, 6-4
M・キリレンコ(ロシア) ○-× S・チャン(中国), 7-6 (7-2), 6-3
Y・ウィックマイヤー(ベルギー) ○-× B・ヨバノフスキ(セルビア), 6-3, 6-4
今大会の優勝賞金は36万ドル。
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