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元世界ランク1位で「生涯グランドスラム」達成者のA・アガシ(アメリカ)は、発売前から話題を集めた自叙伝『Open』のプロモーション・ツアーをヨーロッパで行っている。先週訪れたイギリスはロンドンでは、その成果が大いに表れ、およそ3000部が売れる盛況ぶりとなった。
その自叙伝は、現役時代に禁止薬物を使用したことを告白しており、さらにATPに対して嘘の報告を送り、制裁措置を免れたことも明かしていた。そのため、現役選手始め引退した往年の名プレーヤー達からも批判の的となっていた。
現在39歳のアガシは、この告白には一切後悔していないと語る。この自叙伝は、誰もが犯しうる人生での過ちを学んで欲しいとの彼の気持ちが込められていると言う。
「私が犯してしまったような過ちを犯さないように、人々へその機会を与えたいと思った。問題や痛み、そして絶望などは、何も悪いことではないんだ。どれくらいお金を持っていようと、タイトルを獲得していようと、誰しもが同じような苦しみを味わうことがあるものさ。」
アガシは男子テニスツアーにおいて、全てのグランドスラムで優勝する「生涯グランドスラム」を達成したわずか6人しかいない選手の一人。2006年に引退後は、妻であり元プロテニス・プレーヤーのS・グラフ(ドイツ)さんと共に、チャリティ活動を行うなど、誰からも愛される選手の一人だった。
そのアガシの告白は衝撃的なもので、その名誉までも傷つける恐れもありながら、自叙伝でその事実を明らかにしたのだ。
11月9日に発売になった自叙伝の中では加えて、一時期カツラを付けて試合に臨んでいたことや、子供の頃から強制的にテニスをさせられていたため、現役時代もテニスが嫌いだった事実、女優ブルック・シールズさんとの誤った結婚のことなども赤裸々に語られている。
禁止薬物の使用に関しては世界ランク1位のR・フェデラー(スイス)と同2位のR・ナダル(スペイン)などからも失望の声が上がっている。両者は共に、現在のテニス界は厳しいテストなどが強制されており、以前よりクリーンなスポーツだと主張するに至った。今季引退したM・サフィン(ロシア)や、伝説的選手のM・ナブラチロワ(アメリカ)からも痛烈な批判も浴びせられた。
「“まだ本は読んでいないのだが・・・”と話しを始める人には、是非この本を読んでから発言してもらいたい。ナダルやサフィン、ナブラチロワやフェデラーにもそう言いたい。もし読んでからも同じような意見だと言うのなら、それは悲しく残念に思う。」と、この本への強い思いを語った。
加えて「自分が好んで選んだ訳ではない仕事を行い、不本意な結婚生活をさせられ、虚しさを味わっている人生を送っている人は多い。そんな人達へ対してこの自叙伝は、自分の道を選ぶのに遅すぎることはないし、自分の本心に従って生きるべき、というメッセージが込めらているんだ。」とインタビューに答えていた。
発売された今、どんな感想が寄せられるか、今後の各選手の発言にも注目が集まる。
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