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今年最初のグランドスラムである全豪オープンで、ベスト8入りを果たし復活をアピールしたJ・ドキッチ(オーストラリア)は、子供の頃からテニスを教えてくれた父と疎遠になった原因が、父からの肉体的虐待があったからだと、地元雑誌のインタビューで明らかにした。
ドキッチは旧ユーゴスラビアで生まれ、そのテニスの才能を見いだされ家族と共にオーストラリアへ移住し、オーストラリア人としてプロの世界へデビューした。そして1999年、16歳のドキッチはウィンブルドンで予選を勝ち上がり、本戦1回戦で当時世界ランク1位のM・ヒンギス(スイス)を下し、センセーションを巻き起こした。
翌2000年のウィンブルドンではベスト4入りを果たすなど、2002年8月には最高ランク4位を記録した彼女は、一時はまたセルビアへ国籍を戻すも、2006年には再びオーストラリア人として世界の舞台への復活を誓い練習に明け暮れていた。
「当時、ツアーの誰よりも辛いことが自分の身におきていたと言える自信があるわ。そんなことを経験すると、テニスの試合に臨むことなんて簡単なことだった。だから昔と違って現在の1勝は、本当に満足感のある勝利なの。」と、当時を振り返ってドキッチは語る。
彼女の父は、当時彼女のコーチとしてツアーを共に回っていた。しかし、2000年の全豪オープンではテレビ局スタッフと口論になったり、ウィンブルドンでも記者の携帯を投げつけて壊したり、USオープンでも売店でもめ事を起こすなど数々のトラブルを起こし、女子プロテニスツアーを統括するWTAから半年間の大会入場禁止の処分を下されたこともあった。
最新ランキングで世界74位のドキッチは「何をしても幸せな気持ちになれなかった時期があったわ。誰か他の人になりたかった。どうした私がって思うっていたの。良い事でも悪い事でも、起きてしまったことは常にそこにあるし、それが今の自分を作り上げているのよね。」と、成長の跡を見せた。そんな彼女の今後の活躍が見たい。
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