Vol.12トッププロのサービス大解剖アンディ・ロディック
パワーもタイミングも抜群な究極のサービス・フォーム今、世界で唯一無二のビッグ・サーバーアンディ・ロディックは、サーブに関しては、今、文句なしの世界一と言える。1ゲームで2、3本エースを取る能力を持っているのは、今やこの人だけ。トップ20の中で本格的な「ビッグサーバー」と呼べる唯一の選手だ。 彼のサーブの組み立ては、ハードコート以上の速いサーフェスでは、1ゲームで2本、つまり半分のポイントは、サーブか次の1本で取りたいというもの。セカンドでも、とりあえず入れてストローク戦に持ちこもうという感覚はなく、相手の逆をつければエースが取れるぐらいの威力があって、次で攻撃に出て早く決着をつけたいというタイプだ。逆に、これだけのサーブがあるなら、そうしなければもったいないとも言える。 単純に動作が大きいだけではないサービス・フォームに関しては、連続写真を見てもわかる通り非常にダイナミックだ。ただし、ここで重要なのは、単純に各部の動作を大きくすれば、威力が上がるわけではないということ。下のポイント解説のように、膝→上体の反り・ひねり→肘→手首→ラケットヘッドというように、タイミング良く動きがシンクロしていかなければ、最終的なヘッド・スピードにはつながらないのだ。 ロディックの場合は、その面でも完璧であり、筋肉の強さ・柔らかさと、各部の動きの連動性が見事に融合しているからこそ、これほどのダイナミックな動きが生まれ、220kmを超えると言われるスピードにつながっているわけだ。これだけ身体を使っているのに、無駄な動作が一切ないのも素晴らしく、サーブに限らず速いボールを打つセンスに非常に優れた選手と言える。
A.ロディックの後ろから見たフラットサーブ
今のテニス界でもっとも速いサーブを打つロディックの連続写真。Fの時点で弓のようにパワーをたくわえた形ができており、その後はGでムチのように上体から腕・ラケットにかけて大きくしなり、そのしなりがインパクトに向けてビュッと戻って、爆発的なヘッド・スピードを生み出している。筋力や瞬発力の高さと、絶妙な動きの連動が融合した素晴らしいサービス・フォームだ。 ![]()
(テニスジャーナル 2004年8月号) |
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