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【2022引退選手⑦】元世界1位フェデラー

ロジャー・フェデラー
ロジャー・フェデラー(レーバー杯)
画像提供: ゲッティイメージズ
tennis365.netは来シーズン開始まで、今季引退を表明した選手を特集。7人目となる今回は今年9月に現役を退いた男子元世界ランク1位で、ATPツアー史上最も偉大な選手の一人であるR・フェデラー(スイス)をピックアップ。

>>フェデラー引退発表【全文】<<

現在41歳のフェデラーはひざの負傷の影響もあり昨年6月のウインブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)を最後にツアーを離脱。復帰することができないままラケットを置く決断を下し、今年9月に現役を退く意向を示した。

その後9月23日から25日にかけて開催されたレーバーカップ(イギリス/ロンドン、室内ハード)を最後の舞台に選択。初日に組まれたダブルスでR・ナダル(スペイン)とペアを組み出場し、J・ソック(アメリカ)/ F・ティアフォー(アメリカ)組に惜しくも敗れたものの華麗なテニスを披露した。

フェデラーはキャリアを通じて103個のツアータイトルを獲得。グランドスラムではナダルの22勝、N・ジョコビッチ(セルビア)の21勝に次ぐ歴代3位の20勝をマーク。さらに、史上6人目のキャリア・グランドスラム(四大大会全てで優勝)達成、ウィンブルドン最多となる8度の優勝、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)最多の5連覇、ATPマスターズ1000では歴代3位となる28度の優勝、世界ランキング1位の最長連続記録237週など数多くの記録を残してきた。また、「芝の王者」と称され、芝コートではツアー通算歴代最多の111勝を挙げている。マッチ成績は1,251勝275敗。

スイス代表としても多くの功績を残したフェデラー。オリンピックでは2008年の北京オリンピック(中国/北京、ハード)でS・ワウリンカ(スイス)とペアを組みダブルスで金メダル、2012年のロンドンオリンピック(イギリス/ロンドン、芝)ではシングルスで銀メダルを獲得。2014年にはデビスカップ優勝に貢献した。

テニス史に多くの記録や歴史を刻んでおり、ジョコビッチ、ナダル、A・マレー(イギリス)らと共に「ビッグ4」と呼ばれ、史上最高のテニスプレーヤーの一人である。その人気はテニス界においても絶大であり、スポーツ界全体においても偉大な選手として憧れの的となっている。

フェデラーは引退を決意した今年9月15日に自身のツイッターを投稿し、「皆さんも知っての通り、この3年間僕は怪我や手術という困難に挑戦してきました。完全に戦える状態に戻すために努力してきました。しかし僕は自分の身体の能力と限界も知っていますし、今自分へのメッセージは明確です。僕は41歳です。24年間で1,500試合以上プレーしてきました。テニスは、僕が夢見た以上に寛大に僕を扱ってくれました。そして今、僕は自分の競技生活に終止符を打つ時だと認識しなければなりません」とコメント。

「これはほろ苦い決断である。なぜなら、これまでのツアーが自分に与えてくれた全てのことを恋しく思うはずだから。しかし同時に祝福することもとても多い。自分自身のことを地球上で最も幸運な人間の1人だと思っている。テニスをプロとしてプレーする特別な才能を与えられたし、想像以上のレベルでそれができた。そして考えられるよりはるかに長きに渡って」

「ここまでの24年間のツアー生活は信じられない冒険だった。時にはそれが24時間だったように感じたりするなかで、既に一生を生きたかのようにとても深く魔法のようでもある。40以上の国々でみなさんの前でプレーできたという計り知れない幸運に恵まれた。笑いもしたし泣いたりもしたし、喜びも苦しみも感じ、そして何よりも信じられないほど生きていると感じていた。世界を転戦する中でこれからもずっと友人としていられるような多くの素晴らしい人々と知り合った。彼らはいつも世界のあちこちで、忙しいスケジュールの中でも時間を作って自分の試合を見に来てくれて応援してくれた。本当にありがとう」

「最後にテニスというスポーツへ。あなたを愛しているし、あなたから離れることは一生ありえない」

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