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男子テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は大会4日目の17日シングルス2回戦が行われ、ロッド・レーバー・アリーナのナイトセッションには、第2シードのR・フェデラー(スイス)がN・ダビデンコ(ロシア)を6-3, 6-4, 6-4のストレートで下し、3回戦進出を決めた。
【フェデラー vs. ダビデンコ】
これが実に20回目の対戦となった両者は、フェデラーが18回目の勝利を飾った。「彼に対して、こんなにも良いプレーが出来て、本当に嬉しい。」と、かつて世界ランク3位まで上り詰めた同世代のダビデンコからの勝利を素直に喜んでいた。
フェデラーは3回戦で、地元期待のB・トミック(オーストラリア)との対戦する事が決まり、地元メディアからはその3回戦への質問が集中した。
「自分の方がはるかに経験が豊富なんだ。5セットマッチがどれほど大変か知っているし、ナイトセッションがどれほど激しいか、など色々さ。ラリーの長さや試合の長さ、集中力、どんな事でも経験済みさ。そのいずれも助けになるだろうし、もしかしたら逆に働くかもしれない。どうなるか楽しみだね。この暑さの中でも、今日の彼は良いプレーをしていた。」と、フェデラー。
また、フェデラーは「彼は昨年、色んな事を学んだ。昨年終盤の勝てない時期をしっかり克服している。つまり、今はとても良いテニスをしているという事。グランドスラムのこんな早いラウンドで彼との対戦するのは、確実に難しいものになるだろう。だから尚更、彼との試合が待ち遠しいね。」と、対戦に気を引き締めつつ、貫録も覗かせていた。
レギュラーツアーでの対戦ではトミックと2度対戦し、全てストレートで勝利しているものの、デビスカップではセットを奪われていたフェデラー。
その事についてフェデラーは「あの時はセットを奪われてしまったけど、それほど強烈な印象もなかった。トップ選手に対して、より良いプレーが出来る選手ももちろんいるけど、僕もそんな選手の一人なんだ。」と自信もみせていた。
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【モンフィス vs. ルー・イェンスン(台湾)】
一方、この日のハイセンス・アリーナの最後の試合では、死闘が繰り広げられた。G・モンフィス(フランス)がルー・イェンスンを7-6 (7-5), 4-6, 0-6, 6-1, 8-6のフルセットで下し、3回戦進出を決めた。
「どこまで勝ち上がれるかわからないけど、それは体次第だね。」と昨年は長い間、怪我に泣かされたモンフィスは語る。
「正直、ずっとグランドスラムで優勝出来ると信じ続けているんだ。本当に出来ると思う。それは、パズルの1つ1つの組み合わせのようなもの。今は成長もしたし、前より色々な事が達成出来る準備が出来ている。時間の問題だと感じているし、それがすぐに起こればと願っている。」と、自分自身の能力へ高い信頼を寄せていたモンフィス。
また「もちろん、地元である全仏オープンで勝ちたい。そうなったら、本当に最高さ。それは夢なんだ。パリには家族もいるし、友達もいる。何と言っても、あそこで勝ちたい。」と、モンフィスは全仏オープンへの強い思いも加えていた。
モンフィスは今大会に、コーチやトレーナーをつけずにプレーしている。「新しいチームを探しているところさ。それが必要だし、今後の自分に必要だから。誰にそれを頼むかは頭にはあるから、その人と直接話をして、自分の考えを伝える必要がある。そして、その人の意見を聞かなければ。自分もその人と一緒にいたいと思うけど、向こうも自分と一緒にいたいと思ってもらわなければならないからね。」と、現在コーチ探しをしている事も明かした。
「大きな目標があるけど、それを達成するのは難しいのはわかっているから、それには控えめな態度でいなければ。自分がいる現状では、もっともっと努力が必要。怪我から復帰した今、また1からやり直す気持ちで、またトップ選手の仲間入りをしたいと願っている。」モンフィスは、今後の目標へ向けて謙虚な気持ちもコメントしていた。
モンフィスは3回戦で第14シードのG・シモン(フランス)との同胞対決に臨む。この日シモンは、J・レヴィン(アメリカ)を2-6, 6-3, 7-6 (7-4), 6-2の逆転で下しての勝ち上がり。
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【デル=ポトロ vs. ベッカー】
マーガレット・コート・アリーナのナイトセッションには第6シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)が2回戦に登場し、B・ベッカー(ドイツ)に6-2, 6-4, 6-2のストレートで勝利、3回戦へ駒を進めた。
「今日は良いサーブが打てたり、フォアハンドからのウィナーもたくさん取る事が出来た。自分が100パーセントの状態なら、今後もどんどん勝ち上がれるチャンスがあると持っている。」とデル=ポトロは、今の良い状態を語り、自信も覗かせた。
またデル=ポトロは「今はサーブとフットワークには自信があるんだ。ボレーの上達へ向けて取り組んでいるけど、ベースラインでのプレーにはかなりの自信がある。それでも、もっとトップの選手を下すには、もうちょっとネットへ出る必要がある。」と、プレー向上についても語った。
特に今年の全豪オープンのコートは、例年より早いと言われている中「長身のビッグサーバー達は、この早いコートではより危険な存在になっている。」と語るデル=ポトロは、2009年の全米オープンに次ぐ2度目のグランドスラム優勝へ意欲をみせていた。
デル=ポトロは4回戦進出をかけて、第30シードのM・グラノジェルス(スペイン)を6-3, 3-6, 6-1, 6-2で破るシードダウンを演出したJ・シャーディ(フランス)と3回戦を行う。
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その他の試合結果は、以下の通り。
○JW・ツォンガ(フランス) vs. ●添田豪(日本), 6-3, 7-6, 6-3
○P・コールシュライバー(ドイツ) vs. ●A・ワイントラウブ(イスラエル), 6-2, 7-6, 6-4
●J・ダックワース(オーストラリア) vs. ○B・カブチッチ(スロベニア), 6-3, 3-6, 4-6, 7-6, 8-10
●J・ソウサ(ポルトガル) vs. ○A・マレー(英国), 2-6, 2-6, 4-6
○M・ラオニチ(カナダ) vs. ●L・ロソル(チェコ共和国), 7-6, 6-2, 6-3
●R・ラム(アメリカ) vs. ○M・チリッチ(クロアチア), 5-7, 2-6, 4-6
●D・ブランズ(ドイツ) vs. ○B・トミック, 7-6, 5-7, 6-7, 6-7
●M・グラノジェルス vs. ○J・シャーディ, 3-6, 6-3, 1-6, 2-6
●J・ニエミネン(フィンランド) vs. ○I・ドディグ(クロアチア), 3-6, 7-6, 3-6, 7-6, 1-6
●A・ファリャ(コロンビア) vs. ○R・ガスケ(フランス), 3-6, 2-6, 2-6
○G・シモン vs. ●J・レヴィン, 2-6, 6-3, 7-6, 6-2
●ルー・イェンスン vs. ○G・モンフィス, 6-7, 6-4, 6-0, 1-6, 6-8
○J・M・デル=ポトロ vs. ●B・ベッカー, 6-2, 6-4, 6-2
●N・ダビデンコ vs. ○R・フェデラー, 3-6, 4-6, 4-6
(翻訳・記事/弓削忠則)
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