男子プロテニス協会のATP公式サイトは27日、マラソンの元選手であるマルティン・フィズ氏をコーチとして招へいした世界ランク48位の
A・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)を特集した。マラソン選手がテニス選手のコーチとしてチームに加入することの意義についてフィズ氏が語っている。
>>大坂らマドリッドOP対戦表<<>>大坂1回戦 1ポイント速報<<21歳のダビドビッチ フォキナはこれまでホルヘ・アギーレ氏とコーチ関係にあったが、昨年12月からはそのチームにフィズ氏も加入することとなった。
フィズ氏はスペインの元マラソン選手で、1996年のアトランタオリンピックでは4位入賞を果たしているトップアスリート。アギーレ氏から昨年12月に連絡をもらったフィズ氏はコーチ就任の提案を迷わず受け入れたと明かした。
「メッセージを見たあとに会って、すぐに承諾したよ。ホルヘ(アギーレ氏)が話してくれたアレ(ダビドビッチフォキナ)の全てを聞いて良いオファーだと思った。彼らが必要にしていたことはマラソンに必要な努力。つまり、戦略や練習、そして決してタオルを投げ出さないことに似ていたんだ。試合や長距離レースは、いつどんな状況になってもおかしくないからね」
「彼が身体能力に優れていることは間違いない。実際、200m走を連続して行ったとき、彼は僕を打ち負かした。一緒に行うトレーニングはすべて競争で、選手は勝負師だ。彼は一瞬で勝負がつくカードで勝つことも好きだけど、試合は最初から最後まで勝ち続けなければいけない」
また、フィズ氏は体力面でのコーチングに重きを置くのではなく、精神面のサポートができることを強調した。
「基本的には心理面に重点を置いている。僕は浮き沈みの激しい過酷なスポーツの経験者だ。その経験をアレに伝えたい」
フィズ氏に連絡を行ったコーチのアギーレ氏は今回のオファーについて自身の意図を語っている。
「現在、若い人たちは短期的な視点で物事を考える傾向がある。彼らはすぐに結果を求めるんだ。一生懸命努力したり、何かを犠牲にしたりすると、すぐに結果が欲しいと思う。しかし、テニスは実際には長距離のレースで、1週間ごとに大会が行わなれる。だから、マラソンのトップランナーのメンタリティが役に立つのではないかと思ったんだ」
「アレは21歳の若者で野生の馬のように純粋なエネルギーを持っている。それに、物事を早く進めたがることもある。彼にはプロセスがあることを理解する助けが必要だったんだ。マルティン(フィズ氏)は、テニス以外の経験を僕らにもたらしてくれるが、それを正しく使うことができればそれは僕らにとって本当に役立つものに変わるだろう」
フィズ氏は最後にダビドビッチ フォキナにいま必要なことを明かした。
「僕が彼に繰り返し言っているのは『困難な状況でも自分を信じて、たとえセットを失っても戦い続けること』。彼に精神的にタフで、強い心を持ってほしいと思っている」
ダビドビッチ フォキナは今季、2月の南フランス・オープン(フランス/モンペリエ、 室内ハード、ATP250)で8強入りを果たすと、4月のロレックス・モンテカルロ・マスターズ( モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)では
A・デ ミノー(オーストラリア)や
M・ベレッティーニ(イタリア)らを破りベスト8に駒を進めるなど、現在は自己最高の世界ランク48位に浮上している。
[PR]男子テニスATPツアー250 エストリル
4/26(月)~5/2(日)
WOWOWオンデマンドで配信!■放送&配信スケジュールはこちら>
■関連ニュース
・錦織撃破「文句ない試合」・錦織との不平等にジョコ不満・錦織に「きつい状況」と理解■おすすめコンテンツ
・テニススクール コンシェルジュ・レンタルコート予約・世界ランキング