21日、グランドスラムの解説でお馴染みのフローラン・ダバディ氏がtennis365.netのインタビューに応じ、2016年のベストマッチ2位は
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)と
A・マレー(英国)のデビスカップと述べた。
昨年優勝国でマレー率いるイギリスと、初優勝を狙うデル=ポトロらのアルゼンチンが準決勝で激突した。
初日の第1試合、デル=ポトロはマレーとのエース対決を6-4, 5-7, 6-7 (5-7), 6-3, 6-4のフルセットで制し、アルゼンチンに勢いを与えた。
そして、3勝2敗でイギリスを破ったアルゼンチンは2011年以来5年ぶりの決勝進出を果たした。
元世界ランク4位のデル=ポトロは2009年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)で四大大会初優勝を飾ったが、その後は手首の怪我により3度の手術を余儀なくされた。
今年2月に復帰したデル=ポトロについて、ダバディ氏は「絶望的と言われていた手首の怪我から、(デル=ポトロは)これまでと違うテニスをした。バックハンドはフラットで打つ時もあればスライスで我慢するようにした。その分、フォアハンドの破壊力を高めたり、サービスを進化させたり」とコメント。
アルゼンチンは決勝でクロアチアと対戦したが、1勝2敗で迎えた最終日のシングルス第1試合で、デル=ポトロは2セットダウンの崖っぷちに立たされた。
「モチベーションや心のガソリンが切れたとしても、デルポはチームを引っ張らなければいけない責任があった。限りなく【無】に近い状態で戦い、2セットダウンになっても1ポイント1ポイントに集中していた。その姿勢が素晴らしく、逆転につながった」とダバディ氏が話すように、デル=ポトロは6-7 (4-7), 2-6, 7-5, 6-4, 6-3で
M・チリッチ(クロアチア)を破り、最終シングルスへ望みをつないだ。
最後は
F・デルボニス(アルゼンチン)が
I・カルロビッチ(クロアチア)を6-3, 6-4, 6-2のストレートで圧倒し、アルゼンチンが劇的な初優勝を果たした。
2013年の楽天ジャパン・オープン(日本/東京、ハード、ATP500)で初優勝した時のデル=ポトロを観戦していたダバディ氏は「背が大きくて動きも不器用に見えた。近い距離で見て印象的だったのは、呼吸がとても荒かった」と当時の印象も話してくれた。
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