アメリカのスポーツ週刊誌「スポーツ・イラストレイテッド」が選ぶ、スポーツパーソン・オブ・ザ・イヤーに、女子テニスで世界ランク1位の
S・ウィリアムズ(アメリカ)が選出された。女性アスリートが単独でこの賞を受賞したのは32年ぶり。
今季セリーナは、1988年以来となる年間グランドスラム達成まであと2勝と迫っていたが、その夢は全米オープンの準決勝で絶たれた。
しかし全体を見ると34歳のセリーナは、今季は53勝3敗の成績を収め、5大会でタイトルを獲得。グランドスラムでは全豪オープン・全仏オープン・ウィンブルドンで優勝を飾り、シーズンを通して世界ランク1位の座に君臨し続けていた。
「彼女(セリーナ)は、最もこの賞に値する選手。素晴らしい1年を送った。こんなに高いレベルを何年も維持し続けたという事実に加え、その優勝も素晴らしい。」と同紙の編集者の1人であるP・フィッテンバウムはセリーナへの想いを語っていた。
同紙の表紙を飾ったセリーナは、ハイヒールを履き王位の椅子に腰掛けていた。その姿は「彼女(セリーナ)のアイデアで、彼女自身の女性らしさ・強さ、そしてパワーを表現しようとしている。」と編集長のC・ストーンが同紙の公式サイトで記していた。
13日に発表されたこの賞は、それまでの同紙の賞の名所を変更するきっかけにもなった。それまでの受賞者はスポーツマン、あるいはスポーツウーマン・オブ・ザ・イヤーだった。
「これはニュートラルな進化だと感じた。特別大きなことをしようとしたわけではない。ただ単に、変化を起こすのにちょうど良いタイミングだったと感じただけ。」とフィッテンバウムは語った。
1983年に受賞した中距離走者のM・デッカーが女性アスリートとして単独で最後にこの賞を受賞した選手だった。
1999年には女子サッカーのアメリカ・ナショナル・チームが選ばれていた。1994年のスピードスケーターのB・ブレアー、1984年の器械体操選手のM・L・レットンは男子オリンピック選手と同時受賞。2011年にはテネシー州女子バスケットボールのコーチだったP・サミットがデューク大学の男子バスケットボールのコーチだったM・シャシェフスキーと同時に受賞した。
「最近まで男子スポーツが世界を支配していた。そんな中、女性スポーツ界の人口も増え、競技もかつてと比べるとかなり良いものになっている。今ではより一層女子スポーツに注目が集まっており、目覚ましく発展もした。特別な要因が何であるのかは、私にも分からない。」とフィッテンバウムは語っていた。
また、これまでにこの賞を受賞したテニス選手は、1972年のB・J・キング、1976年の
C・エバート(アメリカ)、1992年のA・アッシュの3人だけだった。
(STATS - AP)
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