今週開催されている男子テニスツアーのBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード)に第3シードでエントリーしている
R・フェデラー(スイス)は、先週祖国で行われてたスイス・インドアでの地元優勝後に、更なる現役生活への想いを語った。
同年代のほとんどが現役生活にピリオドを打っているが、1日に行われた決勝戦でフェデラーは長年のライバルである
R・ナダル(スペイン)を下して優勝を飾り、その健在ぶりを示した。そして4人の子供の父親であるフェデラーは、36歳になる2017年のシーズンの終わりへ既に目を向けていた。
「2016年は12月まで明確なスケジュールを既に組んでいる。ちょうど今、妻とその話をしているところなんだ。来年のクリスマスを自宅で迎えるかどうかをね。そうなると2017年も自分にとっては、すぐそこに来ているのさ。」
「かなり先まで考えなければならないんだ。」とフェデラーは、地元大会で7度目の優勝を飾った後のインタビューで語っていた。
その優勝で今週発表された最新の世界ランクでは再び2位へ浮上した。現在34歳ながら、未だ世界のトップレベルのプレーを見せ、肉体的にもフィットしているフェデラーにとって、2年先を考えるのは自然なことだった。
今季ここまで6大会で優勝し、グランドスラムでも2度の準優勝を飾ったフェデラーは、58勝9敗の成績を誇る。フェデラーが決勝戦で敗退したのは、今季絶好調を続けている
N・ジョコビッチ(セルビア)だけ。それは、グランドスラム最多優勝回数の記録更新を阻まれたウィンブルドンと全米オープンの決勝戦でもジョコビッチに敗退していた。
BNPパリバ・マスターズの後は、イギリスはロンドンで行われるATPワールドツアー・ファイナルズに14年連続で出場する。
今ではツアーのスケジューリングに精通しているフェデラーは、9月にもオフを設け家族との時間を費やしていた。それは他の選手達や自身も若かりし頃経験したように、11月には疲れ果ててしまっている状況を回避し、シャープな体を終盤でも維持する方法になっている。
「オフの時間を設け、子供達や妻との時間を持つことが目標にもなっている。」と語るフェデラーは妻のミルカさんと、6歳になる双子の娘と1歳半になる双子の息子との時間を大切にしている。
最近フェデラーのプレーで話題になっていたのは、相手のセカンドサービスをサービスライン近くでハーフボレーのようにブロックリターンをし、そのままネットへつめるという斬新なものを編み出していた。
「やっていて楽しいもの。スライスのショットを打って、何度興奮する想いをしたことか。時には人と違うプレーをする必要もある。気持ちを若く持ち、そして『やってみれば良いさ。誰も気にしないよ』って言いたいんだ。」とフェデラーは、そのプレーへの想いを語っていた。
プレーの中で楽しみを見付け出しているフェデラーは、だからこそ12月に行われるチーム対抗戦のエキシビションであるインターナショナル・プレミア・テニス・リーグに参戦するのだと語る。そのリーグは、インド、シンガポール、そして自身も家を構えているドバイなどで開催される。
今のフェデラーは、引退を真剣に考えることが出来ないほど、あまりにも自身のテニスを楽しみすぎている。
「何をするかまだ決めていない限り、スケジュールを上手く立てようとし続けてしまう。まだまだ何年も先までプレーを続けるかのようにね。」
引退ツアーを避けたいために、いつテニスをやめるかなど、長いスパンでの計画は公表しないと、かつて語っていたフェデラー。
「その日は徐々に訪れて欲しいし、その時が来たら自分自身で感じたいと願っている。でも、あまりそのことは考えたくはない。もし怪我などをしてしまったら、必然とゆっくり近付いて来るけど、気持ち的にはある日突然プツンと切れてしまうかもしれない。誰にも分からないさ。それにテニスより一層大切なことが家族に訪れたりしたら、考えるかもしれない。」と引退への正直な想いを述べていた。
来年のクリスマスの計画についての話し合いのように、家族で引退についても話し合うだろうとフェデラーは語る。
「もう決めたと家族に言うより、その前に家族と話し合いを持ちたい。きっとそうなったら、『引退は良い考えだと思うか?』って相談するだろう。もちろん、そう尋ねる時にはみんなが賛成してくれると思うけどね。でも、その話し合いをするにはまだ早い。」とフェデラーは、あくまで引退はまだまだ先であることを示唆していた。
(STATS - AP)
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