男子テニスツアーのマスターズ大会であるBNLイタリア国際男子(イタリア/ローマ、レッドクレー、賞金総額3,830,295ユーロ/優勝賞金628,100ユーロ)は16日、男子シングルス準決勝が行われ、昨年覇者で第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が世界ランク8位で第7シードの
D・フェレール(スペイン)に、6-4, 6-4のストレートで勝利し、大会2連覇に王手をかけた。
両者は今回が20度目の対戦となり、今回の勝利によりジョコビッチはフェレールとの通算対戦成績を15勝5敗、クレーコートだけでは3勝3敗とした。
直近では、4月に行われたマイアミ・オープン男子準々決勝で対戦しており、その時もジョコビッチが勝利している。
この試合、ジョコビッチは多彩なプレーでフェレールを前後左右に振り回し、第3ゲームでブレークに成功。フェレールにドロップショットなどで先に仕掛けられる場面も見られたが、ジョコビッチは攻めの姿勢を崩さなかった。
第10ゲームでジョコビッチはフェレールにこの試合初めてのブレークチャンスを与えるもしのぎ、ロングラリーが多く見られる中、3度目のゲームポイントを獲得して第1セットを先取する。
第2セット、両者サービスキープを続けるも、第9ゲームがターニングポイントとなり、ジョコビッチはここで勝敗を大きく左右するブレークに成功。第10ゲームで難なくサービスキープして1時間35分で勝利し、決勝への切符を手に入れた。
試合を通して、ジョコビッチは24本もの凡ミス、さらにファーストサービスが入った時のポイント獲得率が67パーセントと低く、それに対してフェレールは73パーセントとジョコビッチを上回る獲得率だった。
しかし、世界ランク1位の強さを発揮したジョコビッチは1度もブレークを許さなかったことから勝負強さが伺える。
ジョコビッチは今大会は初戦となる2回戦で
N・アルマグロ(スペイン)、3回戦で予選勝者の
T・ベルッチ(ブラジル)、準々決勝で第5シードの
錦織圭(日本)と、全てフルセットの戦いを強いられている。
現在27歳のジョコビッチは、24日から開幕する全仏オープンのタイトル獲得を狙う。ジョコビッチが全仏オープンで優勝すると、念願の生涯グランドスラム達成(全豪・全仏・全英・全米の四大大会全てで優勝)のためにも、今大会で勢いをつけたいところ。
勝利したジョコビッチは決勝で、第2シードの
R・フェデラー(スイス)と第8シードの
S・ワウリンカ(スイス)の勝者と対戦する。
一方敗れたフェレールは、今回ジョコビッチに勝利した場合、ツアー通算55勝、同大会5年ぶりの決勝進出となっていた。
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