男子テニスのマスターズ大会、BNPパリバ・オープン男子(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、賞金総額5,381,235ドル、優勝賞金900,400ドル)は16日、シングルス3回戦が行われ、第5シードの
錦織圭(日本)が第28シードの
F・ベルダスコ(スペイン)を6-7 (6-8), 6-1, 6-4の逆転で下し、大会初の4回戦進出を決めた。
ベルダスコのサービスで始まったこの試合、第1セットは両者サービスキープが続く。
第7ゲームで錦織はベルダスコのフォアハンドのアウトで30-40とし、先にブレークチャンスをつかむもベルダスコの左利きから放たれる角度のあるサービスに苦しみ、チャンスを活かすことができなかった。
その後も両者サービスキープが続き、第1セットはタイブレークに突入すると、2ポイント目で錦織のストロークがアウトとなり先にミニブレークを許す。しかし5ポイント目で錦織がロングラリーを制し追いつく。
9ポイント目、錦織はベルダスコの浅くなったボールをバックハンドで返しネットに出る。ベルダスコは低いボールを返すも見事にバックのローボレーを決めリードするが、錦織はサービスポイントを2つ落とし、ベルダスコにセットポイントが訪れ5-6とする。
ベルダスコのサービスでセットポイントを迎えるが錦織がしのぎ追いつく。しかし最後はベルダスコに2ポイント連取され、最後はベルダスコが回り込んだフォアの逆クロスを鋭角に決め、錦織は54分で第1セットを落とす。
第1セットを終え、ベルダスコはメディカルタイムアウトを要求し、右足の指の治療を行う。
錦織のサービスで始まった第2セット、錦織は第1ゲーム、40-15からデュースに追いつかれるもキープに成功すると、第2ゲームでブレークに成功し、ベルダスコの強打に苦戦しながらも5ゲーム連取する。
第6ゲームでベルダスコがこのセット初めてサービスキープするも、第7ゲームで錦織がラブゲームキープし、錦織は第2セットを36分でとり追いつく。
ファイナルセット第1ゲーム、デュースの末にフォアハンドのダウンザラインを決め先にブレークに成功した錦織は、ベルダスコにブレークチャンスを与えない安定したサービスゲームを展開し1ブレークを守る。
サービング・フォー・ザ・マッチとなる第10ゲームで錦織は、2連続ダブルフォルトで15-40とブレークチャンスを与えるもフォアハンドのウィナー、ファーストサービスを決めデュース。
ベルダスコの回り込んだフォアハンドがネットにかかりアウト、最後はフォアハンドのウィナーを決め、2時間15分で勝利した。
錦織は試合を通じファーストサービスの確率が53パーセントと低く、5度のダブルフォルトに苦しんだがベルダスコに与えたブレークチャンス3度全てしのぎ、ブレークを許さなかった。
両者は3度目の対戦で、錦織はベルダスコに1勝2敗と初勝利をあげた。
勝利した錦織は4回戦で第12シードの
F・ロペス(スペイン)と第20シードの
P・クエバス(ウルグアイ)の勝者と対戦する。
同大会、昨年は3回戦敗退だった錦織は今回4回戦進出したことにより、23日に発表される世界ランキングでポイントが加算されることが決まった。同ランク4位の
A・マレー(英国)との差はわずか10ポイント。マレーも本日行われた3回戦で第26シードの
P・コールシュライバー(ドイツ)を6-3, 3-6, 6-1で下し、4回戦に進んでいる。
錦織とマレーが共に4回戦を勝利した場合、準々決勝で直接対決となり、この結果で順位が入れ替わる可能性がある。
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