先週末行われた男子国別対抗戦であるデビスカップ1回戦で、アルゼンチン対ブラジルの一戦は日曜日に行われたシングルスで史上最長試合が記録され、それに勝利したアルゼンチンが2勝2敗へと追い付くも続くシングルスは月曜日に順延となり、その試合もアルゼンチンが勝ち劇的な勝利をおさめた。
《デ杯単で史上最長時間制す》しかし日曜日に記録された最長試合の途中で観客から人種差別的な野次が飛び、劇的な勝利に傷が付けられた事件が起きていた。
そのシングルスで
L・マイェール(アルゼンチン)に敗れた
J・ソウザ(ブラジル)はブラジルのメディアへのインタビューで、観客から彼に対して「モンキー(猿)」と叫ぶ声を聞いたと語っていた。その試合はマイェールがソウザを6時間42分で下し、デビスカップ史上シングルスでの最長試合の記録となった。
「主審の所へ行きたかったけど、そしたら自分ももっと野次を飛ばしてしまったかもしれなかった。それは単に状況を悪化させるだけだと思ったんだ。アウェイでの試合はタフなものなのは分かっていた。でも人種差別的な発言はちょっとやり過ぎさ。」とソウザは語っていた。
月曜日に順延されたシングルスに出場した
T・ベルッチ(ブラジル)も勝敗がかかった
F・デルボニス(アルゼンチン)との試合中の観客からの罵声について不満を述べていた。その試合はデルボニスが6-3, 3-6, 6-2, 7-5でベルッチを下しアルゼンチンの準々決勝進出が決まった。この試合は、その前の試合が長引いた事で日没のために第1セットをデルボニスが先取した所で月曜日へと順延となっていた。
「最もタフな1日だった。常にとても騒がしかったし、サービスを打とうとしても観客が声をかけて来たりしたんだ。タオルを取るたびに罵られたんだ。アウェイではそんな事にもなるだろうとは思っていた。貴族のような扱いは受けないのも分かってはいたんだ。」とベルッチも、ブラジル・メディアへ語っていた。
ブラジル・チームは、彼等が試合中に受けた扱いに対して憤慨し、月曜日の試合後の記者会見をキャンセルさえしていた。
日曜日の試合では、マイェールは10本のマッチポイントをソウザに凌がれたが、第28ゲームでやっとソウザのサービスをブレークして試合に終止符が打たれた。それまでの最長試合は1982年に
J・マッケンロー(アメリカ)が
M・ビランデル(スウェーデン)を下した試合で、6時間22分だった。
デルボニスは月曜日の試合で、第2セットをベルッチに奪われた時は、日曜日のマイェールのプレーを思い出しエネルギーをもらい、また集中を高める事が出来たと語った。
「昨日のレオ(マイェール)の頑張りから、今日は心の底から戦わなければならないと感じて、今日はそれが出来た試合だった。」とデルボニスはコメントしていた。
《最長戦制したアルゼンチン8強》アルゼンチンは準々決勝でセルビアと対戦する。アルゼンチンは2010年から2013年まで少なくとも準決勝へは進んでいたが、昨年は1回戦でイタリアの前に屈していた。
アルゼンチンは未だにデビスカップでの優勝がない。1981年、2006年、2008年、2011年と、これまで4度の準優勝を飾っている。
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