アメリカはニューヨークにあるマジソン・スクエアー・ガーデンで火曜日の夜に行われたエキシビション・マッチでは、世界ランク2位の
R・フェデラー(スイス)が同ランク11位の
G・ディミトロフ(ブルガリア)と対戦したが、ディミトロフがフェデラーを6-2, 1-6, 7-5のフルセットで下す接戦を披露し、観客を沸かせた。
グランドスラム最多優勝の17度を誇るフェデラーは、およそ10歳年下のディミトロフと対戦したが、ディミトロフはジュニア時代からそのプレースタイルがフェデラーに似ている事から「ベビー・フェデラー」のニックネームが付けられていた。
1991年生まれで現在23歳のディミトロフは、公式戦ではこれまでフェデラーに対して0勝3敗と勝ち星を飾れてはいないが、この日は第3セットで先にブレークを許すもそこから逆転して勝利をものにしていた。
「彼(フェデラー)に対して本当に尊敬の気持ちが強いんだ。」と昨年のウィンブルドンで自身初となるグランドスラムでの準決勝進出を果たしたディミトロフがフェデラーについてコメントしていた。
それを受けてフェデラーも「彼(ディミトロフ)はとても良いプレーをしていた。正直、今日の彼は本当に上手に試合を引っくり返したよ。彼はそれに値するプレーをしていた。初めてこの会場での試合で、プレッシャーも大きかった。」と素直にディミトロフのプレーを称賛していた。
そのエキシビションの前には44歳の
G・サバティーニ(アルゼンチン)が41歳の
M・セレス(アメリカ)と8ゲーム先取の1セットマッチのエキシビションを行い、サバティーニがセレスを8-5で下していた。
この対戦は、1990年の女子ツアー最終戦の決勝戦で両者が対戦してから25周年を記念して行われたエキシビションだった。その時の最終戦は、この会場であるマジソン・スクエアー・ガーデンで行われていて、当時の決勝戦は5セットマッチだった。その試合はフルセットにもつれる接戦となったがセレスに軍配が上がっていた。
エキシビションの伝統にもなっているが、ディミトロフは第3セットの途中で会場から1人の少年をコートに招き入れ、1ポイントだけ試合に参加させていた。ディミトロフもフェデラーも素晴らしいショットを披露してはいたが、その少年も見事なロブでフェデラーの頭上を抜いていた。
しかしベテランのフェデラーも、まだまだ動きでは負けておらず、そのロブを追うと股抜きショットを披露しボールを返球すると、ディミトロフは次のボレーをミスしてしまった。
第3セットの序盤では、フェデラーがディミトロフを走らせ、ディミトロフは大きく足を広げてスライドしながらボールを追わされていた。次のゲームでディミトロフは、短いボールを追い掛け、それを信じられないアングルへ返球しウィナーを取ると、フェデラーは耳元へ手を添えると観客に拍手を求めていた。
続くゲームでは、フェデラーは天上に設置してある大きなビデオスクリーンへ向けてムーンボールを飛ばすと、それがディミトロフのコートへ落ちるとディミトロフはそのボールをくぐり抜けながらも、フェデラーへ返球するなど、観客を大いに楽しませていた。
「今日はある瞬間はとても苦しんでいたんだ。お互いすごいショットも打っていた。最終的にはとてもレベルの高い試合になったと思う。」とフェデラーは、このエキシビションを振り返っていた。
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