女子テニスでBNPパリバ・オープン女子(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、賞金総額6,157,160ドル、優勝賞金900,400ドル)は9日、シングルス予選1回戦が行われ、予選第18シードに
クルム伊達公子(日本)は主催者推薦で出場の
L・エンブリー(アメリカ)に2-6, 2-5としたところで棄権を申し入れ、予選1回戦敗退となった。
試合中クルム伊達はトレーナーを呼び、怪我の痛みか悔しさからか涙を見せた。
試合時間は1時間20分だった。
試合前の自身のブログでは「今は少しの痛みはもちろんだけど、なによりも怖さが抜けない。打つ前にどうしても激痛のイメージが頭に焼き付いていて怖くて打てない。
でも痛みが大きくなっているわけじゃないこともわかっているしこの怖さを乗り越えるしかないこともわかってる。」
「マイナスポイントを挙げればキリがない。でも現状を受け入れ、多くを求めず、期待せず、一つ一つファイトしながら感覚を呼び戻していく作業をするしかない。それができれば自ずと体も動き、怖さも少しずつ消えていくはず。」
「どんなひどいテニスになろうと先を見つつ、ポジティブな姿勢を心がけ、ファイトするしかない。」と不調を明かしながらもそれでもツアーを回り、試合に向け自身を鼓舞する姿があった。
クルム伊達は昨年の東レ・パンパシフィック・オープン シングルス1回戦の時に右足付け根部分(大転子)を痛め、その後に左ひじを痛め、ステロイド注射でひじの痛みを抑えながらツアーを続けている。
今年の全豪オープンではシングルス1回戦で予選勝者の
A・タチシュビリ(グルジア)に敗退。試合後の会見では故障で試合の準備が出来なかったと涙ながらに応え、引退を示唆するようなコメントもあったがその後もツアーを回る。
《敗退のクルム伊達 涙の会見》2月に行われたパタヤ・タイ・オープンでは本戦1回戦で逆転で敗れ、アビエルト・メキシコ・テルセル予選1回戦では
二宮真琴(日本)を相手に第1セット取るも、第2セットを落としたところで左ひじの痛みにより途中棄権。
この頃にはバックハンドが打てない分フォアハンドを多く使ったために右肩も痛め、腱鞘炎となる。
その後出場を予定していたモンテレイ・オープンを欠場し今大会に臨むが、今回も棄権となった。
全豪オープンからクルム伊達はシングルスでの勝利が無い。
勝利したエンブリーは予選2回戦で
Ar・ロディオノワ(ロシア)を6-3, 3-6, 6-2で下した予選第12シードの
D・ガブリロワ(オーストラリア)と対戦する。
同大会予選にクルム伊達の他に日本勢は予選第10シードの
土居美咲(日本)、
青山修子(日本)、
日比万葉(日本)が出場するも全員予選1回戦敗退となっている。
本戦には
奈良くるみ(日本)が出場しており、1回戦は予選勝者と対戦を予定している。
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