テニスのグランドスラム、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、賞金総額15,561,973ドル)は1日、男子シングルス決勝が行われ、第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が第6シードの
A・マレー(英国)を7-6 (7-5), 6-7 (4-7), 6-3, 6-0の大接戦の末に下し、同大会2年ぶりでオープン化以降では最多優勝回数となる5度目のタイトル獲得を果たした。
両者は今回が24度目の対戦となり、ジョコビッチはマレーとの対戦成績を16勝8敗とさらにリードを広げた。
ジョコビッチとマレーは、同大会で2011・2012・2013年と3年連続で対戦しており、2011年と2013年は今回と同様決勝で、2012年は準決勝で対戦しているが、いずれもジョコビッチが勝利している。
第1セットからラリーの応酬となったこの試合は、第4ゲームでジョコビッチが先にブレークに成功。第8ゲームでは、前に出たジョコビッチの横を抜くマレーのショットを拾いに行ったジョコビッチが足を滑らせ、右手の親指を負傷。時折、親指気にする仕草を見せたが、第1セットをタイブレークの末に先取。
第2セットでは、序盤からジョコビッチは左足に違和感を感じている姿が見られ、明らかにいつものジョコビッチのようなプレーではなかった。先にマレーにリードを許したジョコビッチだったが、第1セットに続いて2度目のタイブレークへ。先にミニブレークに成功したマレーが第2セットを奪い返す。
第3セットは、左足の違和感からか、ジョコビッチがフォアストロークを打ち終わった瞬間にバランスを崩し、その場で転倒する場面もあり怪我が心配されたが、激しいラリー戦をものし、第3セットをゲームカウント6-3で取った。
第4セットではマレーの集中力も切れ始め、ジョコビッチはこのセットだけで5ゲーム連取する強さで世界王者の意地を見せ、右手親指の怪我や左足の違和感とアクシデントに見舞われたジョコビッチだったが、最終ゲームとなった第6ゲームでは、最後はマレーのバックハンドネットでジョコビッチが優勝を手にした。
世界ランク1位のジョコビッチは、過去同大会で2008年に初優勝を果たし、2011・2012・2013年には3連覇を達成。昨年は4連覇を狙うも、準々決勝で
S・ワウリンカ(スイス)に大接戦の末に敗れて連覇を阻まれた。
今回は大会2年ぶりで、
A・アガシ(アメリカ)、
R・フェデラー(スイス)が持つ優勝回数4度を抜いてオープン化以降では最多優勝回数となる5度目のタイトル獲得を果たした。
また、今回勝利したことにより、ジョコビッチはA・アガシ、
I・レンドル(アメリカ)らと並ぶグランドスラム8勝目をあげた。
一方、敗れたマレーは過去同大会で、2010年の同大会決勝でR・フェデラーに、2011年はジョコビッチに、2013年もジョコビッチにいずれも敗れて準優勝に終わっており、今回は同大会4度目の決勝進出となるも、4度目の正直とはならなかった。
準優勝となったマレーは、大会後に発表される世界ランキングで
錦織圭(日本)とワウリンカを抜いて4位に浮上することとなる。ジョコビッチに勝利して優勝していた場合、マレーはさらに
R・ナダル(スペイン)を抜いて3位に浮上していたが、それは次回に持ち越しとなった。
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